[マイルーム]
ん……起動できたのか……
目の前に暗闇以外の光景が広がっている。身体も動かせる。足や手を確認するが生まれて間もない子供というより5歳くらいの身体に思えた。前世の経験を基に身体を動かすと思った通りに動かせる。なんだが不思議な感覚だ
自分の身体のことが分かると今度は周りの風景が気になる。白い壁に外に続く様なベランダ、だけど外と呼ばれる部分にあるはずの景色はなく真っ白な空間。天井に柱に窓、後ろを見ると扉がある。これを開くとさっきの場所に帰れるのは何となくわかった。そして気になるのは見慣れた畳とふすま……それは見間違えるはずもない
前世の俺の部屋だ……
広さもそうだが、ベランダなんてものはないはず。だけど俺はそう思わずにはいられなかった。襖の中を開けるが布団や枕しか入っていない。だけどその布団や枕は確かに死ぬ前に俺が使っていたものに間違いは無かった
とりあえず布団と枕を敷いて、その上に寝っ転がる。位置と場所と布団を曲げて、枕の高さを調節して…っと、よし!いつものベストポジション!!
そのまま布団にダイブした俺はなんだかんだ疲れてたのかそのまま眠ってしまった
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ギフト[マイルーム]それは魔力によってつくられた自分しか入れない安全な空間。
この空間内では使用者の姿が活動できるデフォルメの存在、分かりやすく言えば2頭身くらいの姿に変わる。空間内の広さ、物体等は当人の魔力によって増加する。今はまだ成長はおろか、誕生すらしていない彼にとってはこの現状でも魔力を使う
魔力を増やす方法、それは魔力を使い続けること。彼は疲れから眠ってしまったと勘違いしていたが、実際は微々たる魔力を使い切ってしまったがために眠ってしまった。魔力の回復には睡眠が一番だ。だけど、この[マイルーム]に魔力を使い続けている現状。彼の魔力量が上がり自然回復量が今の現状の使用量を上回らない限り目覚めることは無い
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