「あなたっ! ステキっ! あなたっ!」

「レンっ! 愛してるよっ!」


 溜まりに溜まった性がレンの中にドクドクと迸る。レンの中はそれを奥へ奥へと導こうと弛緩と収縮を繰り返して搾り取ろうとする。


「あなたぁ・・・愛してる・・・」

「僕も・・・」


 紆余曲折あって僕とレンは結婚した。

 レンは投薬の効果によって高校入学以降にぐんぐん痩せていった。元々少食だったためか、新陳代謝の低下が収まれば元の健康で活発な天使に戻っていってくれるようだ。

 一緒に進んだ大学ではレンの可憐な姿に多くの男共が群がったけど、レンは一顧だにせず全てを断り僕とのキャンパスライフを楽しんだ。「あんな一途でいい女どこで見つけて来るんだ!」と聞いて来た奴らが居たけれど「幼馴染だよ」と答えたら「都市伝説じゃなかったのかよ!」と驚かれた。別に不細工では無いと思うけど昔の吹出物の跡で肌はブツブツだしイケメンでは無いからそう言われても仕方ない。

 レンとは大学卒業1年後に入籍した。既に学生時代から同棲を始めていたけれど、愛するという形をきっちり残した。


「赤ちゃん出来ないかな・・・」

「焦る必要は無いよ」

「あなたとの子が欲しいの・・・」

「うん・・・」


 レンは結婚前から子供にとてもこだわっていた。僕はレンさえ一緒ならば子供は授かりものだと思って焦って居なかった。


「お義母さまにも早く孫の顔が見たいって言われてるし・・・」

「母さんは昔っからレンとの子供を楽しみにしていたからね」

「うん・・・知ってる」


 僕の母さんは未だにパートをしながら生活をしている。僕の大学資金の為に多少目減りしたそうだけど、パートを続ければ老後贅沢せずに生きていくには充分だと言ってカラカラと笑っていた。孫の為に使いたいから早く作りなさいと僕にもレンにも言っている。


「レンのお義母さんは言って来ないの?」

「私の好きにしなさいって・・・あとあっちは今大変だから・・・」

「あぁ・・・」


 義母は長年の水商売の常連客だった高齢の男性とレンの大学入学を機に再婚していた。その男性は前妻を亡くされてからレンの母さんが居る店に通って居たそうで、自分と再婚して最後を看取ってくれと言っていたらしい。義母もレンの大学進学を叶えてあげたいと思い、娘の大学資金を出してくれるならとその男性のプロポーズを受けたそうだ。しかしその男性が最近病死してしまい大変な事になっている。

 寂しい小金持ち程度の独居老人だと思っていたそうだが、それなりの資産があったらしく、弁護士が預かっているという遺書もあったことから義母がその遺産の4分の3を受け取れる状態になってしまっていた。その男性の子供達は自分達の父親が再婚していた事を知らされなかったそうで、義母に対し詐欺だとか計画殺人だとか相続放棄しろとか言っていてかなり揉めている。


「そういうのって代理人に任せて隠れた方が良いんじゃないの?」

「母さんせっかく常連も増えて任されるようになった店を手放したく無いって」

「そうなんだ・・・」


 お義母さん綺麗な人だし常連多そうだよな。


「僕たちも万が一の時は逃げた方がいいかもね」

「どうして?」

「お義母さんが逃げる事になった時に、僕たちも縁者だからと狙われる可能性あるからね」

「そっかぁ。」

「僕は絶対にレンを守るから」

「うん・・・」

「・・・」

「・・・大きくなってるよ?」

「うん・・・レンを守ろうと思うと何故かね・・・」

「・・・来て・・・」

「うん・・・」


 僕は僕の胸を枕にして密着しているレンに覆いかぶさった。


「凄い! イクっ! イッちゃう!」

「うん・・・何度も感じて・・・何度もイって!」

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