第15話 後処理
エンノセル平原の戦いが終わった。
損害こちらは死傷者は全部で200名といったところだった。敵の損害は4000近いという。
生け捕った連中の貴族たちのお値段(身代金)をつける。安いと文句言われるし、高いと金にならない(引き取ってもらえない)ので、激烈に面倒くさい。それなのでデモンズに丸投げした。
「ボーナス弾んでもらいますからね」
という言葉とともにしっかり仕事してくれている。
ちなみにボーナスは僕からの発案(?)だ。
幼少のころに「ボーナスで買ったら?」とかなんとか言ったら、それは何だと問い詰められ、こういうものだと説明したら、部下たちが団体交渉権を発動し、僕の父親と交渉して勝ち取ったものだった。
それによって僕の領では年に2回のボーナスがある。大体はその直後にある祭りで酒代に化けるから、あんまり手元に残らないらしい。
ちなみに、あのときは父からしこたま怒られたのたが、部下たちが物凄く褒めてくれた。
被害は少ないとはいえ、ゼロでは無いのでそれの後始末を行う。幸いこの世界には魔法があり、四肢欠損しても目が潰れても、死ななきゃ魔法でなんとかなってしまう。
だがその魔法だってかけてもらうためにはそれなりの四肢欠損を治したりする魔法をかけてもらうためには結構いいお値段をするし、それなりの物資も必要なのだが、出し惜しみはしなかった。
その後、フランクと一緒に遺族たちのところ行き挨拶を行った。
その帰り道にフランクが興味深そうに声をかける。
「公主様。普通の貴族はこんなことしませんよ」
「そうなんだ」
「やるとしても貴族に向かってだけですよ」
「そうなんだ」
「公主様みたいに、一人一人に向かって挨拶することはあまりないですな」
「そうなんだ」
「なぜですか?」
僕はうーんと言いながら頭をひっかくと
「僕には誠実さしかないからね」
といった。
「といいますと」
「僕はたの公爵に比べて何が優れているってわけではないからね。だとしたらこの領のことを第一に考えて、誠実にやっていくしかないと思うんだよね」
そいうと笑って見せた。
「公主様は立派ですよ」
とフランク
「ありがとう。期待にこたえられるように頑張ってみるよ」
「期待しておりますよ。ところで次はどのように対処いたしますか」
話題が次の敵の対処に移る。
「野戦でいけますかね」
と僕が聞くと
「やれと言われればやりますが、こちらの被害も相当でると思います」
「理由は?」
「こっちの手の内がほぼバレてるってのが一点。二点目は相手の数が多いいからです」
「わかりました。次はアイギスを使います」
そういうと、空を見上げる。
「籠城戦ですかね」
とフランク
「まぁそうなんだけどね・・・」
アイギスの特殊なつくりを思い出して、果たして本当に籠城戦といってもいいものかどうか、少し悩んだ。
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