第四話 いらっしゃいませ、魔王様
俺は強くてニューゲームをロードし始めからやり直す事にした。
城に行き街の入り口でターナを待つ。
これまでの経緯から隣町でパーティーの洗礼を受けるまでは、
すべて条件となっている事は簡単に予想ができた。
ターナに会いバウンドとリミーを加入し隣町の教会で洗礼を受ける。
よし、この3人をここで置き去りにしたらどうなる?
「今日はここで一泊しよう」
「そうだねぇ、疲れたしね」
強くてニューゲームする前の俺なら
お前俺がずっとおんぶしてただろ。俺の方が疲れたに決まってんだろ
と喧嘩してたな・・・そんなやり取りがとても懐かしい。
なんでこうなった?教えてくれ神よ!
深夜一人で抜け出し魔王城を目指し、魔王城に一人で来ると3番目にセーブをする。
魔王の間の扉を開ける。
4人集まらないといけないなんて言うなよ。
頼むぞ魔王。
「ようこそ
「よっしゃあ!!魔王喰らえ!レベル999のパンチを!
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
一撃で魔王を倒し海と山を越えて一人で城に戻る、
が、しかし、王の間内に三人が何故かいた。
「あああ!!何でいんだよ!スキルオープン!」
スキルノートのセーブ欄は
黒くなっているがロード出来るか
試しに触ってみると欄が浮かぶ。
ロードだけは出来るみたいだ。
3番目のセーブをロードする。
魔王の間の前に一人でいる。
あ、魔王を城に連れて行ったらどうなるんだ?
それだ、よし。
勢いよく扉を開ける。
「ようこそ
「うるせえええええ!!!」
俺は魔王に走り寄ると両腕で魔王を肩に担ぎ
城を出て手漕ぎボートに乗り魔王を乗せて
海を渡る。何故か魔王は船の上では、
大人しく座って俺を見つめていた。
何か、照れるな。
つか、この魔王よく見るとマジ可愛いんだが?
今までぶっ殺すことしか考えてなかったから、
あんまり見てなかったしな。
「おい、魔王何か話せよ」
「・・・・・・」
「何かの条件が発動してんのか?」
まあいい、このまま城まで連れて行って
何も起き無ければ、そこでぶっ殺して
どうなるのか見てやる。
魔王を肩に担ぎ王の間に入り中央に魔王を置き
3番目の欄にセーブし様子を見る。
何も起きないか?
「おい王!魔王連れてきたぞ!」
「おお、勇者、よくぞ戻ってきた!」
くっ!駄目か!
レベル999パーンチ!!
魔王は消滅する。
王が口を開く。
「よくぞ魔王を倒した!さすがは勇者じゃ!」
横を見ると三人がいた。
「何故だあああ!!クソが!!
王死ねええええ!!レベル999パーンチ!!」
ガキン!!
なんだと?俺のパンチが効かねえだと?
これは一体??
考えろ。俺は何をやって何をやって無い?
何処かにこのループから抜け出す方法が、
等と考えていると女神が現れた。
ちっ!
始めに戻る。
スキルオープン、
3番目のセーブをロード
王の間の中央に魔王が立っている。
そういや、椅子からこいつ一歩も動いてなかったな
ターナの椅子が空いてる。
ターナが座っていた椅子に魔王を座らせる。
「ん?どこだここは?我に何をした?」
「よっしぁあああああ!!!」
俺は、全身で、ガッツポーズをした
「魔王俺の声が聞こえているか?」
「ああ?勇者、我に何をした?」
「周りを見てみろ」
「ここは・・・王の間か」
「ああ、今俺は困った状況にある」
「なるほどな」
「まだ何も言ってないが?」
「ククク、どうせ、強くてニューゲームで
ループし其処から抜け出せないって事だろ?」
魔王のその言葉を聞き涙が溢れる。
俺と同じ記憶を持っている者がいた事に
「魔王、俺はどうしたらいい?」
「さあな、我は、元々勇者だった。
我も永遠かと思う程のループを繰り返した。
遠い昔の事だ、我は魔王になる事を選んだ。
何をどうやったかは遠い記憶の中失ったが
魔王となり、貴様達勇者に殺されループを
断つことを選んだ。このループから抜け出す
には、国を旅立ち我が城まで来る迄に
何かがあった筈だ」
「其れは本当か?」
「確かだが・・忘れてしまった」
希望は見えて来た。よし
「スキルオープン」
2番目のセーブ欄にセーブする。
「魔王悪いが殺させて貰うぞ」
「ああ」
このまま殺すのは気が引けるので
魔王を担ぎ中央に立たせて
レベル999パーンチを喰らわせ、
強くてニューゲームを選び
初めに戻る。
2番目のセーブ欄をロードすれば
魔王に会える。
何かと役に立つだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます