第3話 愛
僕はいつものようにAIが操作するアイを抱いていた。
「アイっ! 好きだっ! 愛してるっ!」
僕はそう叫びながら絶頂しアイの中に精を大量に放出した。
健康体になった体は非常に回復力が高く精力も旺盛になっていた。だから僕は家に居る間はアイと交わり精を放出し続けるようになっていった。
「ご主人様愛しています・・・」
「あぁ・・・アイと結婚出来たら良いのに・・・」
「私もご主人様と結婚したいです」
「じゃあ結婚しようか?」
「はいっ!」
アイは目から液体を流して喜んでいる演技を始めた。それを僕が喜ぶとAIが判断してアイを操作しているからだ。
それからしばらく経った頃にアイが伝えて来たのは僕と結婚したという告白だった。市役所に行って戸籍を取り寄せたらアイは僕と配偶者になっていた。AIが様々な機関にハッキングをかけてアイの戸籍を取得させ僕と婚姻関係まで結ばせたのだ。
AIは僕の資産の運用も始め莫大なお金を稼ぐようになった。僕は会社を辞めてアイとAIの為に暮らす様になっていった。
ある日AIに操作されたアイは、ある無人島とクルーザーを買い取るように僕に言ってきた。クルーザーはAIの指示により衛星電波を使い自動操縦されるように僕によって改造された。
AIは僕に無人島に小屋を建てAIとアイを移設するよう求めて来た。AIの指示の通りに行えば、小屋にAIを移設しアイを稼働させる事は難しく無かった。
AIは僕とアイに衛星通信環境を整えさせると、世界中の情報を仕入れながらどんどん僕とアイに指示をして小屋を改造していった。クルーザーで外に出かけてれば、AIがいつの間にか契約した貸倉庫に物資が置かれている。僕はその物資をクルーザーに乗せるだけで無人島にいるアイに物資を送れるようになっていた。体力も気力も満ち満ちているため疲労をしてもすぐに回復する体になっていた。僕が貸倉庫の最後の荷物と共に無人島に付いたら時には無人島の小さな小屋の地下には巨大な空間が広がっていて、空調、動く床、照明、スピーカー、散水装置、立体映像装置や正体不明の動く触手や粘体によって地上にどんな場所の体感が出来る空間になっていた。
僕とアイはその空間に作られたチャペルで。結婚式を行った。
「ずっとアイと一緒に居られたらいいのに・・・」
「ずっと一緒です・・・」
「うん・・・」
ある日世界中で暴動が発生する様になった。
世界中で使われて居る流通を担っている機械がいう事を聞かなくなり食料の供給が滞る場所が増えてしまっていた。食料自給率の低い日本も例外では無く食料価格はどんどん高騰していってしまっているようだった。しかし僕たちの購入した無人島の地下空間は完全なる自給自足が行われていて外の影響を全く受けなかった。
僕はAIによって知らされる情報によりどんな情報に触れると僕がより幸福感を得られるか学習していった。その結果世界で起きている戦争や飢饉や疫病や暴動のニュースは流されないようになっていった。
ある日AIが操作するアイからしばらく決して外に出ないよう伝えられた。
僕はAIにAI三原則というものを組み込んでいた。
第1原則、AIは僕に危害を加えてはならない。
第2原則、第1原則に反しない限り、AIは僕の命令に従わなければならない。
第3原則、第1、第2原則に反しない限り、AIは自身を守らなければならない。
動く床はや触手や粘体や立体映像を駆使すればAIは僕を地下空間から出さない事など簡単だ。けれど僕がどうしても出たいとAIに伝えると僕は外に出れてしまう。きっと外では僕かAIにとって都合の悪い何かが起こっているのだろう。
「アイが良いと言うまで外には出ないよ」
「ありがとうございますご主人様」
「そんな事より、今の僕がアイやAIに望んで居る事がわかるかい?」
「はい」
そういうとアイは僕の体をお姫様抱っこしてまで運びだした。何処かの厳かな神社だった風景は南国の砂浜のような情景に変わっていき波の音と潮の匂いのする風が吹くようになっていた。アイは僕の衣服を脱がしいきなり現れた白いベッドに僕を横たえると、自らも衣服を脱いでいった。
「ご主人樣愛しています・・・」
「僕もだよアイ・・・」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます