ハルナ
交通事故から目を覚ましたとき
ハルナの中に誰かがいた
リハビリに学校に人間関係
何もかも全てが怖かった
一人ずつ 一人ずつ
みんなヒカリに惹かれていく
ハルナもその一人だった
ハルナが消えればいいと思った
それなのに どうして神様
何をやっても
消えないハルナの人格
いつまでも続く日替わり生活
ハルナがまた迷惑をかける
毎晩自分の手を刻む
学校すら行けないハルナが
他人を苦しませて
生き続けている罪悪感
何もかも出来るヒカリと
何もかも出来ないハルナ
みんなヒカリを求めている
飾られていたトロフィーを
眺める度にため息が出る
ヒカリが目指している場所は
かつてハルナが目指した場所
ヒカリが行けばきっと優勝
ハルナが行けばきっと圏外
それでもヒカリに負けたくないと
死にきれない心がつぶやく
ヒカリが生きればいいのだと
言葉にできても
やり方がわからない
同じ場所で生まれた命
どうしてハルナだけ
襲い来る低音が
強く頭に響く
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