ep.10 覚醒!!

 病床の皐は、イーグルによってクリーチャーガンの存在を掴んでいた。

「強力なクリーチャーガンが暴れてるだって…?

こうやって寝っ転がってちゃいられない!!」

皐はベッドから飛び降り、その目撃情報があった場所へ向かう。


「金居さーん…

金居さん!?

…いない…」

入っていた看護師が言った。



 「ここか」

皐が向かった場所に、盾を持った特殊部隊が並んでいた。


「君は金剛台の…クリーチャーガンハンターとやらの一人!

ここは危ない、下がってなさい!」

特殊部隊の一人が言った。

「アンタらこそ、そんな装備で敵う相手じゃない」

と、皐は返す。


マンモスを構えた圭が歩み寄ってくる。


「このバケモンがッ

てめぇが何したかわかってんのか!?

まァわかんねェだろうがな!!」

もう一人の特殊部隊員が言う。


「ヴォラアアアアアアアアアアッ!!」

圭は叫びながら、部隊の群れに向かっていく。


「クソったれがッ

殺せッッッ!!!!」

部隊の一同は銃を構え、発砲した。


「フォウン!!」

マンモスが鼻息を出す。

圭に向けて放たれた弾丸が、標的へ到達するより早くに逆の向きへ吹き飛ばされる。


「コレ(盾)あって助かったァ〜…」

と、部隊員の一人は言うが、安心している場合ではなかった。


「ハァッッ!!」

圭は二本のマンモスの牙を伸ばし、部隊員を盾諸共二人まとめて串刺しにする。

そのまま振り回し、他の部隊員に投げつける。

飛び上がって、上空から真下の部隊員たちに砲撃を喰らわせ、肉片を飛び散らせた。


「てめェ〜…」

部隊員の一人が怒りを顕にして言う。

「挑発したらヤバイ、ここはミーが行く」

「オイ待てッ!危ねェぞ!!」


皐は、圭の前に向かった。

「ミーが相手だ!」


すると、皐の目の前に黒い影が現れた。

「ユーは…!!」

あの黒いコートの女だ。

「金居皐…か

回復したというのか?」

「まぁな」

「伊達にクリーチャーガンハンターを使い続けていないということか

しかし抗体などに頼っているようでは、その程度が限界だろうがな!!」

黒いコートの女が電撃を放つ。皐はその攻撃を防いだ。


「ぐッ…!

…クソッ、逃げたか!」

辺りには誰もいなくなっており、特殊部隊の構成員も殺された人物を含め消えていた。



 その場所へ、壱たちは向かっていた。

「大体普通に考えたら分かるでしょ!肩車なんかしてたら、あそこに顔ぶつけるって!」

「少し屈めばいけるだろ、というかお前の身長がデカすぎるんだ!お前は主である私を大事にしようとか思わないのか!?」

「アンタみたいな小さい女、主なんて思わないわよ!」

壱と奈緒が口論を続けている。


「楽しそうに会話してるとこ失礼するよ

一年生の壱くんに、奈緒くんと言ったね

君たち二人はどんな関係なんだい?」

犀東が、そんな二人に訊いてきた。


「私が主で、こいつが奴隷の関係だ」

「ちょっと!壱!勝手に言うんじゃないわよ!

違うわ!私はこの子の面倒を見…」


「ハハハハハ!やっぱり面白いじゃないか君たち!」

「私の話聞いてよ!!」


犀東は話を続ける。

「私と麻臼の関係に似てるな

私はいつも、お気に入りの後輩である麻臼に発明品の被験者をやってもらってるんだが、いつも面白い反応をしてくれるから最高だよ

それによって、私が発明を続ける理由になる」


「(麻臼さん、ホントお気の毒に…)」

と、奈緒。


「お前も同じようなことしてるよな、奈緒」

と、壱が言う。

「してないわよ!」

と、奈緒が突っ込む。


「しかし実験なんて、そんなに楽しいのか?」

続けて、壱は犀東に訊いた。


「もちろんだとも!

実験というのは科学の神秘

私は科学と共に生きてきた女だ

なんなら今度、科学部に遊びに来ないか?」

「別にいい、全くもって興味がない」

キッパリと断る壱。

「そうか…残念…

じゃ、下の君はどうだい?」

「私も遠慮するわ

(何されるか分からないもの)」



 そんなこんなで、一同は現場へと到着した。

「やっと着いたか

時間かかりすぎだ、疲れた」

「アンタ一歩も歩いてないでしょ?

ずっと肩車してきた私の身にもなってよ!」


「よーし!

ここであの薬だ!」

「これか」

壱は、カバンの中から犀東に貰ったもののうち、薬の入った瓶を取り出した。

飲むことで、周りの時間経過を知ることができる薬だ。


「ねぇそれって、飲んでホントに大丈夫なモノなのよね?

何か副作用とか…」

「はむっ」

壱は薬を飲み込んだ。

「いやちょっとは躊躇しなさいよ!」


「よし、これでいいんだよな」

壱は、地面に片手をついた。


彼女が目を瞑ると、数時間前の出来事の様子が頭に流れ込んでくる。


「あの子は、あっちに飛んでった!」

「なに、薬の効き目は抜群のようだな

流石は私、今回もいい発明をした!」

「自惚れてる場合じゃないわよ!早く黒木さんを追わないと!」


「それで壱くん、マンモスちゃんはどこまで飛んだ?」

「うぅむ

大体5キロ先くらい…」

「よし、じゃあそこへ向かうんだ」

「あぁ、今か?」

「今」

「…えぇぇ!?

あと5キロも!?」

困惑した様子で言い放つ壱。


「次はこれだ」

犀東は壱のカバンから丸いケースに入ったクリーム状のものを出した。

「『アキレスクリーム』

これを踵に塗ると、途轍も無い速さで走ることができる

何キロも離れた場所だって、この力で一瞬さ」


「へぇ〜

よし、奈緒、お前が使え」

「アンタが使うのよ!」

「ちぇー…」

奈緒にあっさり断られ、壱は仕方なくクリームを踵に塗った。


「それと、攻撃にはこれ、冷凍バクダンだ

マンモスだけに、氷漬けにしてしまうといい!」

「よし、分かった」

壱は頷いてそれを受け取ると、クリームの力で強化した脚で走り去った。


「大丈夫なのかしら、あれ?」

と、奈緒は犀東に訊いた。

「まぁ、それなりの副作用で苦しむことにはなるだろう

普通ならばね」



 「あの子で間違いないですね」

美久は、道端で倒れ込んでいたマンモスの生徒を見つけた。

「今見たところ、クリーチャーガンの所有は見当たりませんが…」

彼女が呟くと、生徒は突然起き出した。


「う、うわぁ!こ、こ、こ、ころ…」

「喋った!」

「こ、殺さないで!」


「…どうやら正気を取り戻したみたいですね

でも、あなたがクリーチャーガンを使っていることは知っています

どこに持っているんですか?出してください!」

「知らない

私…そんなの…」

美久は詰め寄ったが、生徒はこう返す。


「そう言われて素直に出す馬鹿がいるか?」

そこに現れた壱。


「壱さん!

なぜここがわかったのですか!?」

「そんなことよりも、その子のことだ

彼女は、1年G組の生徒、黒木 圭

家でいつも親に虐待を受け、クラスでもいじめられていた」

「それは気の毒ですね…」

「こんな彼女を、例の女は見逃さなかったわけだ

マンモス型クリーチャーガンを受け取った彼女は、最初に両親を殺した

自分が恨む相手を殺害することの快楽を味わった時には、もう遅かった

既に、クリーチャーガンの邪悪な意思に取り憑かれてたんだ」

「そうですか…

ならば尚の事、銃の殲滅を急がないと!」

「銃を交えるだけじゃ解決しないこともある

見てろ」

壱はこう言って、圭の近くに歩み寄った。


「よう黒木圭、お前のことは聞いてる」

「やだ、寄らないで…」


圭は、壱の姿を見てビクついている。


「安心しろ、私は悪い奴じゃない

絶対にな

…それじゃ、一緒にゲームしようか?」

「………!!!」

その言葉を聞くと、圭は、目を輝かせながら壱を見つめた。


「何やってるんですか、壱さん!?」

「この子の唯一の救いは、部屋にこもってゲームすることだったんだよ

不登校になった原因の一つでもある」

壱は、二人分の携帯ゲーム機を取り出し、そのうち一つを圭に渡した。

「ほんとに遊んでくれるの?」

「勿論だ!さぁ、早く遊ぼう!」


「ええぃ!このっ!このっ!」

「お前、なかなかやるな」

二人は、気づくとゲームに熱中していた。

その時の圭の表情は、今まで経験したことが無かったであろう、この上なく嬉しそうな表情であった。


「クリーチャーガンの闘争心を抑え込んでいるのでしょうか?

壱さん、あそこまでやるなんて…」

美久は感心して言った。


だが、これは一時凌ぎに過ぎなかった。

マンモスと圭に肉体との融合は、既に始まっていたのだ。


「壱さん!危ない!」

圭の服の襟から、マンモスの砲身の一部が飛び出し、壱を狙う。


「何だ?集中してる所なのに」

その時、壱目掛けてマンモスの銃口から、「ズドンッ!!」という音と共に砲弾が放たれた。


「おっと」

が、壱は砲弾の飛んできた方向を瞬時に見極め、ゲーム機を上空に放り投げつつ、華麗に躱して見せた。

その際、弾丸を放たれた時の衝撃で圭は意識を失い、ゲーム機を落とした。


壱は画面の中に『WIN』の文字が浮かぶゲーム機をキャッチしながら、バクを構える。

「折角通じ合えた所なのに…

まあいい

第二ラウンドの始まりだ!」


「私も行きます!」

「お前は引いてろ」

美久も戦闘に加わろうとしたが、壱は止めた。

「えっ…でも!」

「ここは私に任せろ!!」


マンモスは圭の意識を乗っ取ろうとし、戦闘体制を整えようとする。

「まだ、完全に意識の支配は取り戻せてない状態だな、よし!」

壱は、カバンから犀東にもらった冷凍バクダンを取り出した。

「喰らえ!」

それを投げつけると、爆発によってマンモスは凍りついた。


「黒木!目を覚ませ!」

「うぅん…

うわぁ!何これ!」

圭は、手に持っていた凍りついたマンモスを手放した。


「よし!これなら安心して駆除できる!」

美久はセイスモを取り出し、マンモスに銃口を向けようとした。

しかし…


完全には凍っておらず、周りの氷を振り払って自由を取り戻したマンモスが咆哮を上げる。

「そんな!」


「役に立たんな、あれ」

と、壱は漏らす。


宿主を失ったマンモスは、銃口を地面に向けて弾を発射し、飛んでいった。


「わっ!

ちょ、待ってください!!」

美久は叫び、肩を落としそうになった。

そこに…


「美久!乗れ!!」

突如聞こえた声。

皐が、スケボーを駆りながら颯爽と現れたのだ。


「皐さん!怪我、治ったんですか!?」

「あれくらいミーにとっちゃ何ともない!

それより、アイツを追ってるんだろ?さあ、早く乗った!」

「はい、分かりました!」

美久は皐のスケボーの後ろの部分に搭乗した。


「こっちから先回りする

ちゃんと掴まっとけよ!」

「はい!」

美久が肩に掴まると、皐は凄まじいスピードでスケボーを走らせた。


「後はお前が頑張れよ。」

と、壱は言った。



 皐は、壁であろうが構わずにスケボーを走らせ、飛んでくるマンモスの先回りをする。

「こっちに来るぞ、ヤツを狙え!!」

マンモスが飛来してくるのを捉えると、皐は美久に指示を出した。


「今ならいける…

今度こそ…絶対に逃がさない!!」

美久は精神を集中し、標的に照準を合わせる。

「はああああああっ!!!!」

セイスモの引金を引く。

その銃口から放たれた灼熱の弾丸は、見事マンモスの砲身に直撃し、そのまま爆散した。


「…やった

私やりました!ついに倒した!」

美久は、喜びのあまり舞い上がった。

「まあ、ミーの手助けがあってこその結果なんだけどさ

でも、やったじゃん」

と、皐は言った。


「感心したぞ美久」

「美久っち、すっげー!ウチも負けないように頑張らないと!」

「仁子さん!見てたんですか!?

それに四乃さんも!」

振り向くと、仁子と四乃の二人がいた。


「まさかあれほどの力を持つ銃を制御できるようになるとはな

あんなこと言ってしまったが、私の見込み違いだったようだ」

「私のほうこそ…ごめんなさい

折角心配してくれたのに、あんな酷いこと言ってしまって」

「もういいんだ

これからも期待してるぞ、美久」

仁子は、美久の肩を叩きながら言った。

美久は嬉しさのあまり顔を赤らめた。


「ねぇねぇー!ウチのことも褒めてよー!

ウチだってクリーチャーガン倒したんだよー!」

「どこでだよ、私は見てないから知らんぞ

それよりお前はもっと経験を積むことだ!」

「ひっでー!何だよこの扱いの差!!」

喚き叫ぶ四乃。


「壱って言うんだね、あなた」

「そうだ

しかしお前、サボり癖があるなんてな」

「あなただって」

壱と圭は、すっかり仲良くなっていた。


「よう、新入り」

皐が、壱に話しかけた。

「お前は皐か

怪我は大丈夫か?」

「まぁな

その前に、彼女を更生施設へ連れて行かせてもらう」


「えっ!?」

圭は、驚いた様子で言った。

「分かってると思うが、操られてたとはいえ、ユーは大勢の命を奪った身だ

この場に放っておくわけにはいかない」

「でも、私、初めて友達が出来た!

もっとお話したいのに!」

「気持ちはわかるが、仕方のない事だ

それにここに残ったって、ユーはもっと苦しむだけだぞ」

「壱がいるから、それくらい平気!!」


「圭、よく聞くんだ」

壱が話しかけた。

「壱?」

「私はお前みたいな子と関われて楽しかった

いくら会えなくても、また会えた時にはその分もっと話し合おう

だから、私の事は忘れないでいてくれ

これをお前にやる」

壱が渡したのは、さっきのゲーム機と、何本かのゲームソフトだった。

「いざと言うときに買っておいたスペアと、飽きたからもう遊ばないゲームだ」

「ありがとう、壱

でも…充電器が無いと遊べなくなっちゃうよ」

「フッ

こんなことも忘れるなんて、私も馬鹿だな

でも私は面倒臭いから、自分で用意しろ」

「そんなひどいよ!いつ買いに行くんだよ!」


「行くぞ」

皐は、圭にスケボーに乗るよう促す。


「でも、私は壱のこと、絶対忘れない!

また会いに来てね!」

「ああ!面倒くさくない時にな!」

壱は、圭を見送った。


「(…あの子だって無邪気だったはずだ

それなのに、あんな凶暴な性格に仕立て上げた奴等、許すわけにはいかない)」


「壱さん」

「なんだ?」

美久は、壱に話しかけた。

「私はあなたに負けません

まだまだな私ですが、先輩ですから!」

「…お前がクリーチャーガンの邪悪な意思に乗っ取られる心配はないみたいだな

私は疲れたから、もう帰るぞ」

こう言って、壱は歩いて行った。


…が、少し歩いたところで足を止めた。

「…帰り道が分からん

おいお前ら!ここからどうすれば私の家に着く!?」

「知るか!!」

クリーチャーガンハンターの一同は、彼女の身勝手な言動に困惑するのだった。



 その夜

何とか壱は家に帰れたようで、当然のように家にいた奈緒とともに風呂に入っていた。

「ふぁ〜〜〜…風呂に入るのとか数億年振りだわ」

「出鱈目なこと言ってないで、早く洗うわよ!」

風呂場で一糸纏わぬ姿の二人。

鏡越しに、壱の貧相な体と奈緒の恵体の対比が見てとれる(特に上半身に関しては)。


「うわちべたっ!!!」

奈緒がシャワーから出した水が壱にかかる。

「これ、冷水になってるじゃない

ちゃんとお湯にしなきゃ」

「(心臓止まるかと思った…)」

シャワーの水の温度を調節する奈緒。


「あらやだ、アンタの髪ボロボロじゃない!

シャンプーとか何使ってんのよ?」

「適当にあるものだ、悪いか!?」

「女子は髪の毛が大事よ!ちゃんとしたシャンプーとリンス使わなきゃダメじゃないの!

今回は仕方ないからあるもので洗うけど、次からは私がいいもの買ってあげるから、それ使うのよ!」

こう言いながら奈緒は壱の藤色の長髪を、頭皮を指先で擦りながら、泡立てて洗う。


「爪立てるな、やるならもっと優しくしてくれ」

「動かないでよ、目に入るでしょう?

次流すから、ちゃんと目瞑っててよ」

シャンプーを洗い流しながら奈緒は言う。


「じゃあ、次は体ね♪」

この時奈緒は目を輝かせており、完全に変質者のような顔となっていた。


「なぁ、変なとこ触んじゃねえぞ?」

「わかってるわよ♪」

そう言いながら奈緒は、手に付けたボディソープを壱の背中から塗りたくる。


「はあァ…生で触る壱の素肌…たまらないわァ…♡」

「おっオイ!そこはダメだっつってんだろ!!

いやア!くっ、くすぐったい!やめろよッ!!」


突如、壱の体のあちこちを触りだす。

彼女の手が、胸の大平原に触れる。


「なっ、なんか当たってる!背中に、むにゅって!!」

「体の隅々まで洗ってあげるんだから♡」

「このっ、次代われ!やり返してやる!」

「あら!まだ洗い終わってないわよ!」



 風呂から上がった後、二人はパジャマ姿になって部屋でくつろぐ。

「ねえ壱、犀東先輩からもらったクリームの副作用とかは大丈夫なの?」

「全く何ともないな

多分、これのせいだろうが」

と、壱はバクを掲げながら言う。


「壱はさぁ」

「何だ?」

「これからも、クリーチャーガンハンターとやらとして活動していく気なの?」

「まぁな」

「やめた方がいいと思うわ

あんな化け物が頻繁に出るっていうのなら休んでる暇もないし、それにいつ死ぬのか分からないのよ?」

「確かにめんどくさいがな

だが、私が邪魔だと感じたのは片付ける、それだけのことだ

出なければもっとめんどくさいことになる」


「そんなこと言っちゃってさ…

私が何のために、やりたいことを諦めてまであなたに寄り添おうとしてるのかわかってるの!?」


「私のこと監視するためだろ」

「違うわよ!!

…とにかく、私のこと心配させるようなことだけはしないでほしいわ」

「まぁ、私が死ぬなんてあり得ない話だろ

お前をこき使ってるうちは死ねないからなー♪」

「このッ!!調子に乗らないの!!」


奈緒は、壱を締め上げて言う。

「や、やめろ…

クリーチャーガン以前に、お前に殺される…!」



 後日、校内新聞の記事に、こんな大見出しが載った。


『誰の仕業!?新聞部員、無惨に散る』


この記事を、ある生徒3人は見ていた。

「ハァ、くっだらねえ

人一人死んだくらい、どーでもいいだろうが

あたし達には関係ねーんだからよ」

「それよりアイツもいなくなっちゃったしさ、つまんないよねー

ねえ今どういう気分?藜崋れいか

「そんな蛆虫野郎、もうどーでもいいっつーの

それより今はアイツだ

あの野郎、偉そーに説教かましてくれちゃってさ…

いつか、痛い目見せてやンよ」



To be continued…


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