よっしゃ!女の子

1週間くらいして、また、『よっしゃ!女の子』っていう、お菓子を食べたくなって、家の近くのちっちゃな可愛いお菓子屋さんに行ってみた。


「いらっしゃい~」

っていう可愛い声とともに、お店の奥から、また、可愛いお姉さん、あらわれた。


わたしは


「『よっしゃ!女の子』くださいーっ!」

って、お姉さんに言ってみた。


「あら、『よっしゃ!女の子』ですね~!」

って、お姉さんはわたしに言うと


「はい、どうぞ!」

って、笑って、わたしにお菓子を渡してくれた。


そして、お姉さんから、お菓子をもらって、お店を出ようとしたら


「今日は、こちらのドアから、どうぞ~!」

って言って、お姉さんは、ピンクのドアを指さした。


「え?こんな、ピンクなドアあったかしら...」

って、わたしは思いながらも、ピンクのドアのところに行った。


「どうも、ありがとね~!」

って、お姉さんは、笑って、わたしに言っている。


わたしも

「ありがとう~!」

って言いながら、ドアを開けて、お店から出た。


なんか、ちょっとだけ、いつもの風景とは違ってるように感じたけど、わたしは、さっそく


『よっしゃ!女の子』

っていう、お花の形のピンクのマシュマロみたいなお菓子を


パクッ

と食べた。


そして

「ただいま~」

って、家に帰った。


「「おかえり~」」

って、妹とママは言ってる。


わたしは、自分の部屋に入った。


なんか、いつもと、ちょっと違ってる。

ピンクとか、なんだか、可愛い女の子の部屋になってる。

たしかに前から女の子っぽい部屋だったけど、もっと女の子っぽい部屋になってる。


「妹とママとで、わたしの部屋を前よりもっと女の子っぽく、可愛くしてくれたのかな?」

って思った。


可愛いぬいぐるみのいっぱいあるベッドに

ゴロンッ

と、寝っ転がった。


こんなにいっぱい、ぬいぐるみ、今までなかったから

「こんなに可愛いぬいぐるみ、わたしに買ってくれたのかな?」

って思った。


ベッドの上で

『よっしゃ!女の子』

ってお菓子をもう1つ


パクッ

と食べた。美味しい。


それから、妹の部屋に行って、妹に


「ねえ、わたしに、ぬいぐるみ、買ってくれたの?」

って聞いてみた。


「え?買ってないよ...お姉ちゃん、前から持ってたでしょ」


「お姉ちゃん?」


お姉ちゃんなんて、さすがに、今まで妹に言われたことなかったから


「なんか、へんなの...」

って思いながら、わたしの部屋に戻った。


勉強机に座ってみた。


机の上も、女の子みたいになってる。

前から、たしかに、女の子みたいだったけど...


でも前より、もっと女の子っぽくなってる。

ノートや文房具とかも。


鏡を見ても、いつものわたしだった...


だけど、わたしは女の子になっている。










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