第5話 結果
Cさんとの約束から2週間後、中間テストが終わり結果も全部返ってきた。
いつも通り、俺はお昼休みに起きる。今日はいつもより教室に人がいない、中間テストの順位の張り紙が張り出されたため、みんなそれを見に行ったのだろう。俺は興味ないため、携帯をいじり出す。仕事の確認していると、声がかかる。
「おい、Aどういうことだよ!」
Bが入って早々俺に一直線に向かってくる。
「起きたばっかりなんだから、もうちょっと声落としてくれ‥」
「おう、すまん‥じゃなくて!これ!」
「うん‥?」
スマホ画面を見せられる。
そこには、今日貼られたであろう中間テストの順位が載っていた。
1位 A
2位 C
3以下は名前も知らないし、見るのをやめる。
予想通りの結果なので、特に気にしない。
「これがどうしたんだよ?」
「どうしたじゃない、お前頭良かったのか!?」
「あー‥」
そういえば、Bにはあまり話してなかった。
「今回は頑張って勉強したんだよ、授業真面目に聞いてないから成績も悪いと留年になるかもって言われたんだよ。」
「そうなのか?でも、お前全く聞いてないのに内容とか理解しているのか?」
この学校は進学校、まともに聞いてないと置いてけぼりになるのは容易に想像できる。
「まぁ、なんとかなったよ。山が当たったんだろうな。」
「本当かよ‥」
Bが怪しんでくるが俺がそうと言ったからには、追及はしてこなかった。本当のことを言ってもいいが、普通は信じない。だから俺は言わない。
「それにしても、あのCさんに勝つとは凄いな。」
「たまたまだよ、たまたま」
今回は勝負ということなので、手を抜いていない。だが、次の期末以降はなぁなぁでやっていこうとは思っている。俺にとって高校は卒業という通過点でしかない、それ以外はどうでもいいと思っている。
「ちなみにお前は何位だったんだよ?B」
「え?俺?6位だけど?」
「お前も大概だろ‥」
「お前に言われたくない」
1ヶ月経って分かったことだが、Bということは容姿も整っているだけでなく、クラスメイトと分け隔てなく喋るし勉強もできる。さらに、部活でバスケ部でなかなかの活躍していると聞く。高スペックな奴多すぎるだろ‥
そのタイミングでCさんが教室に帰ってくる。入ってすぐに俺を見て軽く睨んで、顎でクイッと動かした。屋上に来いということらしい。
「はぁ‥」
「どうした?」
「いんや、ちょっとトイレ行ってくる。」
「おう」
どうやら、俺の昼休みは今日はないみたいだ。
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