第6話 聖騎士団団長
帰投した私はすぐに聖騎士団長に招集され団長室に顔を出す。
「つまらない任務をさせてしまいましたね、お疲れ様でした、クレア=ブランフォード殿……そういえば、こうしてニ人で話すのは初めてでしたか……改めまして、私が聖騎士団長を勤めますカルロス=マクシミリアンです」
聖騎士団長……カルロスが丁寧に私を迎え入れ自己紹介をして、椅子に掛けるよう促してきたので私は従って団長を見る。
体格はかなり大きい。
暗めの赤毛を後ろに流し、眼鏡越しに切長の目から覗く緋色の瞳が私を捉えている。
少し神経質な雰囲気もするが、物腰は柔らかく穏やかだ。
カルロスは断りを入れて私と向かいあって座り言葉を切り出す。
「いかがです、聖都での暮らしには慣れたでしょうか?」
「ここでは私は貴方の部下です、お気遣いは結構です」
問いに対する私の言葉にカルロスは苦笑し
「なかなかにそういうわけにもいきませんでしてね……私は中流貴族出身ですが、貴女は上流貴族の名家、ブランフォード侯爵家のご令嬢だ、礼を失するわけにもいかない」
理解はできた、貴族社会は上下関係が絶対といってもいい場所だ、そこは軍隊とさほど変わらない。
「で、今回のご用向きは何でしょうか?」
私は話題を変えることにした。
こういった"おべっか"には辟易している。
「貴女は明日から数日休暇に入る予定になっていると思いますが、明日ある方と顔合わせをしていただきたく、一日休暇をずらしてはいただけませんか?」
カルロスの言葉に私は少し顔を顰めそうになりつつも堪えて承諾した。
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