第12話 王国会議
一夜にして現れた謎の壁
その対策会議が王宮にで行われている
「調査の結果、壁は辺境伯領、そして隣接するロッヂ伯爵領を囲っています。公式地図の領境そのままに作られていることから間違いなく人工的なものです」
「そのようなことができる魔法があるのか?」
「唯一考えられる可能性は土属性のアースウォールですがこの規模ですと...
おそらく数千人が命をかけて発動させたものと思われます」
「土属性といえど酷い話だな。ライルとはとんだ暴君だ!辺境伯領の領民には同情する」
「通路があると聞いたが」
「はい、馬車5台ほどが通れる関所のようなものがあります
攻めるならそこしかないのですが、あそこを攻めるとなると...」
確かにな守るのは簡単だが攻めるのは厳しいか
「しかし、独立は絶対に認められん!」
「陛下、逆を言えば関所付近を我らが守れば奴らは外に出れないわけでございます。飢え殺しにするのは如何でしょう?」
「しかし、辺境伯領には大穀倉地帯があったはず、今年も豊作と聞いている。
食糧には困らんだろう」
「辺境伯領には塩と鉄がありません」
「そうか!」
そう我が国は塩と鉄を皇国からの輸入に頼っている
農作物を皇国に売り塩と鉄を買っているのだ
軍備にも農作業にも鉄は不可欠、塩は言うまでもなく生物に必要なもの
「フハハハ!やはりライルは王の器ではないな!自分の首を絞めていることに気付いていないのか⁉︎
俺なら恥ずかしくて死んでいる!フハハハハハハハハハハハ」
________________________________
「と、いうことでシイナを嫁にもらいます
ついでに塩と鉄ください
あ、これうちの畑で採れた野菜です。よかったらどうぞ」
「ええぇぇ...」
礼服を着て頭を下げるライルを見て困惑する魔王夫妻がいた
_________数時間前
「じゃあ行ってくるね」
「やっぱり私が送ろうか?」
「いや、今回は僕の力でいかないとね
結婚のお願いだし僕の力を見せて向こうのメリットも提示しないといけない」
「でも、、、
うん、わかった。ライル気をつけてね
父と母によろしく」
「領に何かあったらいつでも影渡りで教えてね
さてと、よっこいしょ」
「ライル、なにそれ」
「手土産の人参と芋」
礼服を着た少年がカゴに水と野菜を背負って馬に乗る
その先には雲を越える山脈
それを越えると魔王領
「アースインパクト」
「クリエイト」
「レインフォース」
続け様に魔法を放つ
山の斜面を削り形を変え洞窟を作る
崩落しないように強化の魔法を忘れない
歩きやすいように整地すると街道トンネルの完成だ
「この呪文ってどこの言葉なんだろうか」
退屈なので考えながら走る
「暗さだけは辛いななんとかしないと」
ランタンの灯りをたよりに真っ直ぐに走る
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