第10話 剥奪、そして

「カウント辺境伯ライル!今この時を持ってお前の爵位を剥奪し領地も没収する!」


謁見の間に入場してすぐこの扱い


なんじゃこりゃ


「理由をお聞きしたいのですが」


「決まっている!お前が下賤な土属性だからだ!」


ああ、こりゃあもうどうしようもないな


ライルは立ち上がり両手を広げる

そして謁見の間に全体に聞こえるように叫ぶ


「我がカウント辺境伯領はライトリア王国から独立する!話は以上だ!

では戦の準備があるので失礼する」


「な、不敬だ!捕えろ!いや殺せ!」


四方八方から魔法が飛んでくる


しかし爆炎の後には何も残っていなかった





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「王都から情報が届いて討伐軍がくるまではどんなに急いでも4日ってとこかな

さてと、領民は皆家にいるかな?」


「問題ない、皆ちゃんと親方様の言う事聞いてるよ」


「その親方様ってのやめてよ、ライルでいいよ」


「じゃあ早く結婚して」


「向こうに挨拶したらね、もうちょっとだけ待ってて」


「むぅ、わかった」


唇を尖らせ納得していない


「全くかわいいなあ、さあ!久しぶりに本気で魔法使うから離れていて!危ないかも!」


地面に手を置き目を瞑る


自分が土と一体になるイメージで


「アースウォール」地面が隆起し堅牢な壁を生成していく


30分程経っただろうか、辺境伯領、ロッヂ伯爵領を王国から守るように囲う高さ20メートルほどの壁が出来上がった



15歳の少年は少しだけ疲れたようにため息を一つ吐く


「こんなもんかね、あとは関所をつけらないとか〜」


「ライル」


「ん?何?」


「昔から思ってた、こんな力があるな力で全員ねじ伏せればいいのに」


「あ〜まあね、

でも、僕もいつ死ぬかわからないし」


「死ぬ?」


「そう僕が全部やったら僕が死んだあと皆何もできないでしょ?だからなるべく直接的には手を出したくないんだまあ、今回のは大分やっちゃったけどさぁ

よし、さっさと終わらせて帰ろう!」


少し恥ずかしがる少年に抱きつく

「ライル、もし父や母が反対しても私はライルと必ず結婚してお前が守る未来を生きる子供を産むぞ」



「ハハハ、うんお願いね」




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王国中が大騒ぎになった


独立を宣言した辺境伯、それに追随した伯爵領が巨大な壁に囲まれたのだ


しかもたった一夜で



学のある者の頭には1人の人物が浮かんだ勇者達が邪神を討伐している間、邪神の眷属の進軍を食い止めた伝説の土属性魔法使いが




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