不安定な力(後編)
実験終わった翌朝。俺は結果をまとめていた。実験は概ね順調だったが、エレナは魔力制御が上手く行かないせいで鑑定できないポーションもあった。そんなポーションは少しカップに注いで飲んで確かめた。合わせて数瓶分ロスしたが気にしない。
結局成功率はマナ調和ありで75%、なしで45%だった。ちなみに昔エレナが一気にポーションを純化する時の成功率が33%だったらしい。公平な比較のために今回の実験に組み入れたかったが、200本の納品依頼でそれもやるとデーターが足りなくなる。
エレナなのだが、やはりマナ調和の効果で錬成の成功率が上がったと分かって落ち込んでいる。ちょっと弱気なところがあるからね。
「最初は抱きついてきてあんなに喜んだのに。はぁ……」
いや、俺まで嘆いている場合じゃない。解決法を考えるのだ。エレナの自信溢れる笑顔を見るために。
再び整理した結果を読む。
不幸中の幸いか、エレナが鑑定できない微妙なラインのポーションがあるおかげで4つの状態に分けることが出来た。明確に成功と失敗した状態、そして小成功と小失敗。この4つの状態をプロットすれば作業中の魔力制御変化が伺える。
興味深い結果が出た。俺が予想したのは調子が悪い『谷』があって、それがマナ調和効果で狭くなることだったが、そもそも数が違った。ありで二つ、なしで九つだった。
「魔法理論まったく学んでない俺の見当は当てにならないってわけか」
でもこれでエレナの魔力がいかに不安定なのが分かった。
「あの状態でよく諦めず錬金術やってこれたな。本当に努力家なんだよな」
この結果そのままクリスティーナに伝えるかもう少し調べるか悩んでいるところだった。門のところから懐かしい気配を感じる。
「素材を届けに来たか」
門まで出てみると、そこには冒険者のリリアがいた。冒険者ギルドに依頼したポーションの材料を運んでくれたようだ。
「ヴィル、久しぶり。元気?」
「リリアじゃないか。俺はこの通り元気にやっている。それにしてもなんでわざわざ?」
Aランク冒険者、『閃突の隻腕』リリアは、強襲部隊として討伐隊に参加していた。遠征後、王都冒険者ギルドマスターの補佐役と顔役になったと聞き及んでいる。凛々しく堂々としている彼女は冒険者のファンが多いし適材適所だと思う。
それに確かにカールは向いてなさそうだな。あの巨躯では圧力がすごすぎる。
そしてその顔役がわざわざ材料を運んでくれたのである。
「お礼を言いに来たくてな」
そう言ってリリアは左腕を見せた。
「腕が治ったのか。それはよかった」
「ヴィルがずっと気になっていたんだね。お前のせいじゃないのに」
「でもあの時もっと早く駆けつければ……」
数年前、中位冒険者が依頼を受けてからずっと帰ってこないということで騎士団が冒険者ギルドに支援要請をされ、出動した。
しかし俺たちが着いた時すでにリリアのパーティーが全滅して、生き残りは彼女だけだった。リリアを見つけた時彼女は肘以下左腕を無くし、ショック状態だった。
「はは、このやりとりも何回目だっけ。あれは本当にヴィルのせいじゃなかったんだよ。冒険者やっているとそういうこともある。それに弓引けない私にレイピアを教えてくれたんじゃない。おかげさまでここまでやってこれた」
あれからリリアはレイピア使いとしてCランクからAランクまで登り詰め、『閃突の隻腕』という異名を轟かせた。
「しかも、魔王討伐隊の強襲部隊に推薦してくれて、その褒賞金でこんなにも早く霊薬を手に入れた。つくづくお前は私の恩人だ」
嬉しそうに左腕を突き出して見せてくれるリリア。
リリアは早く腕を治したかったけど冒険者として稼いだらあと数年がかかるところだった。だから俺は彼女を推薦したけど、選考に通ったのは単に彼女の実力だった。
「そっか。本当によかったな」
「触ってみる?」
「ああ」
ぼんやりと過去を思い耽ってリリアの手を取って確かめる。確かに義手の類じゃなく、ちゃんと霊体も肉体も繋がっている。回復の霊薬には無くした霊体を再構築して肉体を再生するものがあると聞いた。その分値段が途轍もなく高いが。
「本物だな」
「そうだろ?私も変に感じない。まるでずっとこの腕のようだ」
「にしても、これでもう『閃突の隻腕』じゃなくなるな」
「そうだ。最近じゃ『閃突の白百合』と呼ばれるようになった」
白百合か。たしかにいつも纏っている白い装いのイメージに合う呼称だと思う。
「腕が治ったしこれからの目標とかある?」
「そうだな。また弓を取るつもりだ。せっかくだしダブルマスター狙おうかなと思って。ヴィルの戦い方見ると私もやりたくなった」
「収納魔法も習うのか」
「そうなるだな」
やっぱり弓が好きだったな。最初は世の終わりみたいに落ち込んでいたし、なんとか説得して扱いやすいレイピアを持たせた。レイピアマスターになってボウマスター資格も狙うとは。ここまで立ち直ってくれて俺も嬉しい。
「そういえばヴィルは可愛い錬金術師と契約したと聞いた。この素材はあの子が使うものだと」
「……カールから聞いたか」
あいつ一言多いなあ。
「エレナの境遇を知ったら放っておけなくて助けただけだ……」
「ふふ、ヴィルならそうだろうと思った。お人好しだから」
「せっかくだしあの子と会ってみない?お茶と菓子を出すよ」
「今日は遠慮しておく。これからギルドの仕事があるから。また今度にしよう」
どうやら顔役以外、ギルドマスターの補佐もあるらしい。あのカール一人ではとてもじゃないが書類の処理駄目そうだしな。
「忙しいのになんか悪いね」
「いえ、お礼を言いに来たのは私だし。それでは改めて、いろいろ助けてくれて本当にありがとう、ヴィル。もし何か困りごとがあったら私も出来る限りお助けしよう」
「ああ、その時頼らせてもらうよ」
今度はエレナも一緒に食事すると約束し、リリアと軽く会釈して別れた。そして俺はポーションの素材を屋敷に運ぼうとする。
「ん?エレナ。どうした?」
一緒に暮らしているエレナのプライベートに配慮して、敢えて気配を探らないようにしている。しかし今ずっと視線を感じていたから居たのは知っていた。
「あ、いえ。ヴィルが出て行ったのを見まして……あの、今の方は?」
「冒険者のリリアだ。追加の材料を運んでくれたよ」
「……ヴィルが楽しそうでした。何かありましたか」
俺はエレナにリリアの事情を説明した。数年前に助けたこと。そして彼女が立ち直ってここまでやってこれたこと。
「まさか助けた子がここまで立派になったとは驚いたよ」
「そう……なのですね。本当にすごい人ですね」
ん?エレナはなんか落ち着かないような。ちょっとした違和感を覚えた。
「それでは材料は私が運びますね。ポーション製作頑張らなきゃ」
「ん、ああ。頑張れ」
そして彼女は材料を抱えて急ぎ足で工房に戻っていく。
「人見知りなのかな」
ちょっと変とは思ったけど気に留めるほどじゃなかった。まさかこれが兆しだとはこの時知る術もなかった。
◆
「アドバイスを求めてもこれだけの情報じゃ足りるのかな」
午後、俺は部屋に戻っていた。クリスティーナに聞く前にもう少し自分で調べるか悩んでいるところだった。突然屋敷を震わせる轟音がして、それと同時に魔力衝撃波を全身で感じた。
魔力衝撃波の発生源は工房から。これは——
「魔力暴走?……っ、エレナ!」
考えるより先に体が動き、部屋を飛び出て工房に走っていった。
工房に転がり込んで目のあたりにしたのは散らかっている様子だった。作業机が倒れて調合道具とポーションが転がって、割れたものもあった。奥には倒れているエレナがいた。
「エレナ、大丈夫か!?」
彼女の体を起こし、呼びかける。
「……ヴィル?」
虚ろな目でこちらを見て答えた。
弱っているエレナを見てついこの間見た夢を思い出された。一瞬頭が真っ白になって焦ってしまう。
ヴィルヘルム、冷静になれ!魔力暴走は虚弱状態になるが命に関わるものじゃない。ちゃんと介護すれば数日で回復するのだ。
「エレナ、怪我はない?どこか痛い?」
「……ううん、頭がくらくらして体が熱くて動けないだけ」
彼女を見て特に外傷はないようだ。一つ目立つことは髪飾りを外していることだが、もしかしてそれで魔力暴走を起こした……?いや、今はそれよりも優先することがある。
「今治癒魔法掛けるから俺の魔力を受け入れてくれ」
「うん」
魔力暴走による疲労と肉体へのダメージを癒して、順調に行けば霊体もある程度回復できるはず。
俺はエレナの手を握って魔力を込めたが、予想外のことになった。
「魔力拒否反応?こんなに強いのは初めて……」
人それぞれ魔力特徴が違う故、直接体に作用する魔法はわざと受け入れなければ自分以外のものが効きにくい。そして体質によって受け入れられやすい魔力もあるし、拒否反応が強い人もいる。
そして俺の【色無き魔力】は他人に合わせやすい性質の魔力だ。今まさに自分の魔力をエレナの魔力に順応させたのだ。
そのはずだが、なぜ上手く行かない。
再び集中すると、エレナの魔力特徴が変わったと気づいた。だから順応させていた魔力が異物となったのだ。
「何なんだこれは」
今まで一度も遭遇したことがない事象に混乱する。
「……ヴィル、くるしい」
エレナが額に汗が滲んで苦しむ。俺はすぐに治癒魔法掛けるのをやめた。この状態だと拒否反応は辛いはずだ。
「すまん。使えそうなポーションを探してくるからもうちょっと我慢していて」
悔しいが、こういう場合やはり誰にでも効くポーションの方が上なのだ。
しかし成功したものと失敗したものが皆床に転がっていてどれがどれか分からない。直飲みで効果あるやつを見つけるしかないか。
手当たり次第にポーションを拾って飲んでみる。
これは駄目、これも効果がない。そして五本目の時ようやく当りを見つけた。
「これだ。早く飲め」
「ごくごく……はぁ……」
エレナの頭を支えてポーションを飲ませた。
しばらくすると彼女の呼吸が穏やかなものに戻った。
「今部屋に運んであげるから」
「……うん」
ゆっくり休ませようと抱きかかえて部屋まで運ぶ。
この前酔ったエレナを馬車まで運んだ時は一瞬だったから分からなかったけど彼女は軽くて柔らかいな。
などと場違いな感想を持ちながらエレナの部屋に入って彼女をベッドに下ろした。
「ごめんなさい、迷惑を掛けちゃった」
「いえ、別に構わないが、何かあったか教えてくれないか。髪飾りはどうしたの?」
それがあれば魔力制御はある程度上手く行くはず。
「それは……」
その質問にエレナはポケットからそれを取り出した。
「魔力制御の感覚を掴みたくて外したの……」
「なんで?エレナの力を伸ばす方法は俺が探すって言ったはずだ」
どうしてまた焦ったのだろう。焦ってかえって悪い方向に進むのはよくある話だし。何より魔力制御は気持ちと感情に影響されやすい。
「……リリアさんが羨ましい」
「え?」
「立派になって堂々とヴィルの隣に立つ姿が羨ましいの」
「でもリリアだって一朝一夕でそうなったわけじゃない」
「うん」
目を伏せて視線を合わせてくれないがそう素直に返事をしてくれた。
「そしてポーションを作る時、失敗が連続して、それで不安になって……」
負のスパイラルで暴走したか。精神と魔力は相互影響するから精神集中はとても大事なのだ。
「暴走の前触れ分からなかったり?大抵そういう負の感情で誘発するんだ」
「ううん、今日初めてなの。たしかひどく動悸がして吐き気になって、気づいたら倒れてた」
「ユトリテリアの時は大丈夫だった?酷い扱いされたと聞いたが」
「昔は不幸が当たり前と思ってた……」
言葉が続かなかった。でも裏を返せば今はそうじゃなくなった。それで感情の起伏が大きくなり暴走するようになったと。
「すまない。俺がもっと気を配っていれば」
「違う。ヴィルは悪くない。これは私自身の問題」
そっぽ向いてか弱い声で言った。
「私、欲張りになったかも」
「いいんじゃない。エレナはもう少し幸せに欲張りになってもいいと思う」
そして会話が途切れた。暴走の原因分かったしもう休ませよう。
「あとでポリッジ作ってあげるからゆっくり休んでくれ」
「……ヴィル、優しい」
「これくらいどうってことはない」
「……その優しさ、もうちょっとしばらく独り占めさせて……」
そっぽ向いたまま消え入りそうな声でエレナはそう言った。
「え?」
「スー……スー……」
彼女の顔に近づいてよく見たらもう寝ちゃっている。そして目尻にちょっと涙が溜まっている。
もしかしたら今のは寝言?
「いいよ。どうせ今はお前のことでいっぱいだから余所見する暇もないんだ」
タオルを持ってきて汗で風邪を引かないように顔と首回りを拭いてあげて毛布をかけた。
込み上げた愛おしさで何気なく頭を撫でてやった。そしてしばらくすると俺は彼女の部屋を後にした。
「欲張りになった……か」
一つ分かったのはエレナがこの国に来てから思い描く幸せが出来たことだ。そしてそれを掴めそうにないことにもどかしさを感じたと。たぶん立派な錬金術師になることがそれに繋がるから時々ああやって焦るのだろう。
「エレナが思い描く未来はどんなものだろう」
助けてやりたいけど俺まで焦ったら元も子もない。
「ヴィルヘルム様!」
買い出しに門を出たところで衛兵に呼びかけられた。
「屋敷から大きいな音がありましたが大丈夫ですか」
「ええ、ちょっとうちの錬金術師が魔力暴走を起こしていて。でももう収まったし、安定している」
「エレナさんが?もう大丈夫ならよかったですね」
衛兵たちは貴族街に暮らす人間を一通り把握している。そして分け隔てなく元気に挨拶する新しい住民であるエレナが新鮮で人気らしい。だから彼もこうして案じてくれている。
「それでは隊長に報告して参ります。失礼します!」
走り去った衛兵を見送ってから俺も市に食材を買いに向かった。
夕方、ポリッジを持ってエレナの部屋にやってきた。
ポリッジはオートミールを水とミルクで煮たもので、塩を少々入れてラズベリーとブルーベリー、そしてバナナスライスを乗せてハチミツをかけた。
「エレナ、気分はどう?」
「まだちょっと体がだるいですけどおかげさまで大分よくなりました」
ベッドの上で体を起こし、返事をしてくれた。見た感じ彼女が言った通り調子がかなり良くなったのだろう。
「食べやすいポリッジを作ってきた。口に合うかどうか分からないが」
「わー、フルーツがきれいに並べられています」
「食事は見た目でも元気を出させるから」
「ありがとうございます。やっぱりヴィルは優しんですね」
ニコっと笑って見せたエレナはまだどこか元気ないが、もうあの時みたいにひどくない。
「食べさせるからじっとしていて」
「え?えええええ!?私自分で食べられます!」
そうは言ったものの、心許ない手付きでスプーンを取ろうとしたが力が入らず手が落ちた。
「ほら、病人は無理をするな。素直に甘えてなさい」
「うぐ」
有無を言わずスプーンを差し出してエレナは口を開いてそれをパクっと食べた。
「新鮮なフルーツに上質なハチミツ、ミルクの香りもとてもいいですね」
「ポリッジは食材で工夫するしかないと思って」
「ここまでしてくださらなくても……」
「まだ遠慮するのか」
「す、すみません」
恐縮するエレナにまたスプーンを差し出し食べさせる。
「あと二日くらいは休んでおけ。全快したらカズミ料理の味が濃いものでも一緒に食べに行こう」
「う、ここまで優しくされると夢でも見ていると思っちゃいます——あいたっ!」
ちょっぴりデコピンを見舞ってやった。
「ほら、夢じゃないだろ?」
「うぅ、ヴィルのイジワル」
「冷めないうちに早く食べよう?」
「うん」
しばらくしてエレナはポリッジを平らげた。食欲があって本当によかった。これですぐに元通りになるはずだ。
「おいしかったです」
「ポリッジなのに」
「えへへ、どうしてでしょうか」
元気になった彼女を見て俺も胸をなでおろした。
「タオルとお湯を持ってくるから、それで体を拭いたら着替えて寝よう」
「はいー!」
「あ、寝る前にもう一本ポーション飲んだ方がいい」
ポーションを机に置いておいた。
「そ、それはヴィルが飲んで確かめたものですか」
「もちろん、ちゃんと効果があるものだ」
「これはかん、かんせ……」
まじまじとポーションを見るエレナ。
「完成?」
「そう!納品目標の完成までまた遠くなりましたねって」
「気にするなって、いざとなったら俺が賠償金を払えばいい」
「うぅ……」
タオルとお湯を持ってきてさっさと退室した。体を拭くぐらいの体力があるようだ。
そして看病はこれで終わった。明日と明後日は無理させずゆっくり過ごす予定だ。それに俺にはやらなければならないことがある。
◆
エレナが眠りについたと確認した後、俺は軽く晩御飯を済ませた。彼女と会ってまだ数週間しか経ってないのにもう一人の食事が寂しく感じる。
風呂に入って部屋に戻った俺は机の前に座る。
『ジル、ちょっとクリスティーナに伝言を頼めないか。エレナについて聞きたいことがあるのだ』
『エレナのことか。そういえばこの前とある店でいい雰囲気で夜を過ごしたと聞いたな。やるじゃないかヴィル』
次のメッセージを送ろうとして、まさかジルがすぐ返事した。この時間大抵寝室にいると思うけど。
『なんでジルまでその話が……。と言うより真面目な話、彼女の魔力についてちょっとクリスティーナのアドバイスが欲しい』
『それなら直接本人に聞いた方がいいな。ちょうどここにいる』
え?この時間ジルの寝室に?
『え、ちょ。まだ婚約発表していないだろう。それでいいのか』
『お互いの親から了承を得ている。問題ない』
あ……、前から両陛下が積極的だがまさかここまでとは。
『俺、邪魔していない?』
『大丈夫だって。それじゃ今代わる』
わずかの間をおいたらまたメッセージが来た。
『ヴィル様、お久しぶり』
『お久しぶり。エレナについてだが、あ、彼女は俺と契約した錬金術師で——』
『知っているわ。ジルが話してくれたもの。彼女のために贈り物を選ぶヴィル様の話も聞き及んでいるわ。ふふ』
ジルにエレナのことを教えたからそれでクリスティーナと情報共有したかもしれない。それに二人も揃ってそのことを面白がっているようだ。
『……その子に関してだが、ちょっと手を焼いているところだ』
俺はクリスティーナに知っていることを伝えた。魔力の不安定性はもちろん、もっと大きい情報はあの魔力暴走の時得られた。
『ヴィル様の【色無き魔力】すら拒むなんて、それに時間とともに変わる魔力特徴……』
ちょっと間をおいてクリスティーナが続いた。そして現れた文字には俺が知らない単語があった。
『ヴィル様は【二元魔力】をご存知?』
……
…
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