第2話 神々との出会い
(少し時間は遡ります。俺がこの集落に辿り着いたのは、日の光がカンカンと差し込み続ける時間の時だった)
ふぅ~…、自販機もないのか…ここにはよ…
(ヘルメットを脱いで、愚痴を一人で語っていた時だった。俺の胸に語りかける、人の言葉とは明らかに別な波長を帯びた者の声が、俺に語りかけて来ていた)
≪よくぞ参られたの旅の者よ。我らは其方を心より歓迎致そうぞ≫
(初めて俺は霊的な存在に歓迎を受けているのかと、不信感を抱きながらも声がする方にバイクを置いて山に入って行った。俺は霊的な声を確実に聞こえ感じていた)
≪…その分かれ道を左に進んで見て下され…。その先で其方の事をお待ちしていましょうぞ…≫
(幼少期から、人あらず者に惑わされ苦しめられて来た俺にとって、この手の話はまたかと、受け取ってしまっていた。だが声の導きで辿り着いた地は、山々が一望できる山頂の様な地に辿り着いた。その地で俺は天から光が注がれて来た、その光はとっても暖かく、今まで禍禍しく感じていた霊的な波長とは、まるきり別な波長をしていた)
…暖かい…
(冷え切っていた俺の心を温める感じに、心地良さを感じた俺は、山頂付近の上で寝っ転がってしまっていた。ずっとこの感じを感じて居たいと思うくらいに暖かく、気持ちのいい光を俺は浴びていた)
≪いかがですかな?少しは旅の疲れは癒せましたでしょうかな?≫
(こんな感じは、親が亡くなってから感じた事もなかった。それくらいに充実した一時を過ごしていた時だった。枝を踏み折る音で咄嗟に起き上がった。俺は登って来た道の方を見た。そこには同じ年位の髪の長い女がこちらを不思議に見つめて来ていた)
邪魔者が入った様だ…。またここに来てもいいか?
(小声で霊的な存在に語りかけると、その者は嬉しそうに声を和ませながら俺に語りかけて来た)
≪ええ、もちろんです。またいつでもお越しくだされ旅の御方…心よりお待ち申し上げておりまする≫
(その声を聞いた俺は、立ち上がって山を降りて行った。そして時系列は元に戻る)
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