第11話 至高VS至高
家の中に入って初めてゼルベルトを認識したリン。ジーノたちや軍隊は外からでも認識出来ていて軍隊に関しては外壁を伸ばす事で排除した。
しかしそんなリンもゼルベルトの至高ランク闇殺スキルから繰り出される
内側に入ってきて初めて認識したリン。即座に排除に動いた。
*****
家の中への侵入に成功したゼルベルト。本来ならばすぐに2階の標的である陣いる場所に向かうところだが、ゼルベルトが向かおうとした瞬間にゼルベルトにとってあり得ないことが起こった。
「中も不思議な作りですね・・・見たことが無い物もあ」
ダッ
家の中を不思議そうに見まわすゼルベルトだったが、最後まで言い終わる前に床が沈んだ。
すぐに飛びのくゼルベルト。しかし飛びのいた先の床も危険なのは変わりない。瞬時に本来はあり得ないことではあるが誰も認識も干渉も出来ないはずの
*この間1秒も満たない一瞬の判断。
「
そう言ってゼルベルトは突如出現したナイフを床に投げて突き刺した。そして自身はその上に乗る。
「・・・沈みませんね・・・どうやらこれは効くようですね・・・」
ゼルベルトの言葉通り先程とは違い床が沈んだりしない。これはリンがわざとそうしているわけではなくリンはやりたくてもその場所の操作が出来ない。
リンにとっては壁や床など家を操作するのは人が指を動かしているのと同じ感覚。問題なく動いていたリンにとっての指が突如として動かなくなってしまった。
どうしてこうなったのかは当然闇殺というスキル名と同じ技にある。
闇殺:かすりさえすれば即死するナイフを出す。即死するのは生物だけでなくスキルも魔物の能力も同じくナイフにかすれば消滅する。
「・・・これが効いたという事はやはりこの家自体がスキルという事ですか・・・」
リンは陣の家スキルから生まれた家である。だからゼルベルトの闇殺の力も効果を発揮した。しかし本来闇殺が効果を発揮したならば消滅するはずがその場所のみしか効果を発揮しないのはリンが至高ランクのスキルたる所以。その事にはゼルベルトも気が付いていた。
リンは警戒レベルを上げ殺害もいとわない即座の排除に乗り出した。
床に突き刺さっているナイフの上に乗っているゼルベルトに他の床や壁や屋根などが伸びて攻撃を仕掛ける。しかもその先端は突き刺すように尖っている。
「・・・手数の多さには負けませんよ・・・」
そう言って迫りくる壁や床や屋根などに対抗してゼルベルトは指の間から多数のナイフを出して投げる。
すると、当たった伸びてきた家の内部はそのまま元の状態に戻る。
家の内部を操作してゼルベルトを殺すためにあちこちの壁などを伸ばすリンとナイフを使いながら移動し対抗しているゼルベルト。
上から下から左から右から。全方位からの攻撃をナイフで対処しつつなんとか地下に移動した陣を仕留めようとするゼルベルトだったが、そう余裕も無かった。
「(段々速く正確で複雑になってきてますね・・・このままではいつか対処できなくなりそうです・・・ならば・・・)」
リンの攻撃を捌きながら長期戦は不利と感じたゼルベルトは短期戦に打って出た。
目的の場所まで移動したゼルベルトは闇殺のナイフを投げない。
「(この家があくまでスキルならばスキルを持つ本人を殺せばいい)」
ゼルベルトはそのまま
*****
その頃陣は上から聞こえる激しい音に恐怖していた。
陣としてはリンは最強である。しかし戦っている音を初めて聞いた陣は殺されるのではないかと恐怖した。
「・・・どうなってるんだ・・・リンは大丈夫なのか・・・」
そんな恐怖のなか真上から死が運ばれてきた。
「え?」
真上からゼルベルトが
ダダダダダダダダッ!
それは家の中にあるいろいろな物だった。それをリンはゼルベルトに弾丸などよりも高速にて発射し続けた。
「ああ・・・なるほど・・・誘導されたという事ですか・・・」
リンはゼルベルトと戦いながらも小さなものを地下へと集めていた。それは長期戦は不利と察したゼルベルトがこう出るだろうと考えたために。最初からこれをしなかったのは逃げられる恐れがあったため。
しかも陣のいる場所は地下であり仕留める瞬間の方が油断も高いと踏んだリン。
5秒間しかすり抜けないゼルベルトは
ドドドドッ!!
体中が穴だらけになり倒れるゼルベルト。
こうしてゼルベルトvs家スキルリンの勝負はリンの勝利で終わった。
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