第3話地獄からの叫び

ただし、現世で殺人や自殺をした人は地獄行きと決まっているらしい。


 そして金輪際から下に大地は無く足を踏み外そうものならば奈落の底、地獄へまっ逆さまに転落すると言われているが、人間界で「金輪際、道を外しません!」と、誓いを立てるのはこれ以上悪の道を辿ると地獄へ落とされるという戒めの為だ。


「恒子は何で死んだか分かっているのと、言うか覚えているの?」


ここには風は吹かないしノイズも無い。


白い霞が漂っているというフィクションのイメージがあるかも知れないが、そんな事は無く、現世そのままの透明性が有る。

 ただ、地獄に堕ちた亡者達が両腕を頭上に差し上げてギョロ着いた両目で上を見上げて唸り叫ぶ、阿鼻叫喚がザワザワと上がって来ていた。

「薄々ね、」軽い口調だな・・・。

「覚

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る