第22話 牛さんの感覚
「マーくんさぁ、沙希ちんともえっちしたらしいじゃん」
「は、はい……むぐ……」
この日の放課後は、マオが1人で愛斗の部屋を訪れている。
互いに制服姿のまま、愛斗はマオにマウントを取られ、白いショーツ越しのお尻で顔面を圧迫されていた。
「まさかホントにシちゃうとは思わなかったなぁ……このヤリチンめ。このこの」
マオは愛斗と沙希のえっちに嫉妬したようで、こうして物理的に愛斗を尻に敷く罰を実行しているところである。
マオのお尻はボリューミーだ。無駄な肉が付いているわけではなく、骨盤が少し広めな影響だと思われる。そんなお尻に圧迫されている愛斗は、息苦しい反面満たされている。今まで自覚していなかったわけではないが、自分はドMなんだな、と改めて思い知る境地へと至っていた。
「あ……マオさん、クロッチに湿りが……」
「い、いちいち言わんでいいのっ。このこのっ」
恥ずかしそうにお尻を更にグイグイ押し付けられ、愛斗は辛抱たまらん気分になってきた。無論、それはマオも同じだったようで、やがて2人は年頃の男女らしくベッドの上で汗を流し始め――
「あ……ゴム切れたから、補充しとかなきゃね」
「……僕、お金出しましょうか?」
「いいって。あたしに任せといてよ」
もろもろ済んだあと、2人はベッドで身体をくっつけながらそんな会話をしている。愛斗はマオのおっぱいに顔を押し付けたり、お尻を揉んだりしている。マオの身体はどこを触っても柔らかくて、スベスベしていてたまらない。
「ねえねえそれより……あたしと沙希ちん、どっちの身体が相性良かった?」
いきなり、とんでもない二択を突き付けられる。
愛斗はめちゃくちゃ悩んだ末に、
「……決められないです。マオさんも沙希さんも魅力的なので……」
「マーくんらしいねw」
マオはイタズラに微笑んだ。
それから嬉しそうに、
「まぁでも、それでいーよ。優柔不断なんじゃなくて、ほんとにあたしのことも、沙希ちんのことも、魅力的だって思ってくれてるんだろうし……♡」
ちゅ、と唇をついばまれる。
そんなキスが何度も続いて、愛斗は元気を取り戻す。
マオがニヤッと笑った。
「もうないって言ってんのにw」
「す、すいません……」
「けどまぁ、こっちでならいいよw」
マオが何かを握るジェスチャーをしながら、その手を上下に動かしてみせる。
なので愛斗はこのあと、乳を搾られる牛の気分を学ぶことになった。
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