第10話 反映

「マーくんいいぞ~w」

「手付きが優しいのが良いわね」


 この日の放課後は、マオと沙希が2人揃って愛斗の部屋を訪れている。

 そして今日から新しい試みが始まっていた。

 それが何を隠そう――「お駄賃の先払い」である。


 まだ午後6時になっておらず、なんなら2人が来たばかりの状態であるものの、愛斗はお駄賃として早くも2人のおっぱいを揉ませてもらっていた。

 金髪ギャルも黒髪美少女も上半身が裸。

 愛斗は左手でマオの、右手で沙希のおっぱいを揉んでいる。

 2人は漫画を読みながら、こそばゆそうに吐息を漏らしたりしている。


 言うに及ばず、凄い絵面だ。

 何人か居る学校のマドンナのうちの2人が、愛斗におっぱいを揉ませてくれているのだからとんでもない。学校の男子にバレたら愛斗は殺されても文句は言えないだろう。


 そして男子よりも何よりもバレたら特に恐ろしいのは、姉の遙香である。

 バレたら相当マズいことになるのは間違いない。


 なので遙香にバレることだけは絶対避けるべく、今日から靴を部屋まで持ってきてもらっている。逆に言うと今までは靴を玄関で脱いでそのままにさせていたので、その状態で遙香が早く帰ってきていたら一巻の終わりだったということである。今日まで無事でいられたのは割と奇跡的かもしれない。


「あ、沙希ちんの乳首立ってるw」

「ん……だって愛斗くんの触り方がイヤらしいんだもの」


 特にイヤらしくしているつもりはないものの、沙希にとっては愛斗の触り方が良いらしい。マオの言う通り、乳首が先ほどまでよりも屹立し、存在感を増していた。


「マオは愛斗くんの触り方が気持ち良くないの?」

「気持ちーよw でも乳首にはそれが反映されてないだけw」


 じゃあどこに反映されているんだろう、と気になったが、愛斗は黙って揉み続ける。

 そのうちマオが別の漫画を取るために一旦ベッドから離れ、四つん這いになりながら本棚の下段を漁り始めていた。


(――あ)


 愛斗はそんなマオの後ろ姿を見てハッとする。スカートの丈が短いため、マオの白いショーツが丸見えになっていた――そして、そのクロッチにほのかにシミが出来ていたのである。


 すなわち……そういうことだったのだ。

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