第2話 夢
家に帰っても彼女のことを忘れることが出来なかった。
その夜は一睡もせず、彼女のことを考えていた。
授業中も頭から離れることはなく、気づいたら放課後になっていた。僕はすぐに図書室に行ったが、彼女の姿はまだなかった。適当に本を手に取り、昨日座った席に座り、来るか来ないか分からない彼女を待った。
もう4時30分だしそろそろ帰ろうか。と考え始めた頃、彼女は今日もくしゃくしゃな髪でやってきた。僕の向かいの席についた彼女は僕に気づいた途端嫌そうな顔をみせ、
「あんたまた来たの?ほんとにチカン?」
と言って机に突っ伏した。チカンだと思うならそんなやつの前で寝るなよと心の中でツッコミをいれた。ふと足元を見ると上履きの色が同じだったため、同級生だということに気づいた。それから彼女が起きるまで周りに不審と思われない程度に彼女を見ていた。
2時間ほど経過し、下校の放送で目を覚ました彼女は、
「やっぱり変質者だ。人の事ジロジロ見て。」
と言いながら図書室から出ていった。
その日の夜、僕は変な夢を見た。気づいたら学校の図書室に居て、向かいの席には彼女が座っている。そして何故か僕の名前を必死に呼んでいる。夢の中の僕は全く起きない。そこで目が覚めた。すごく変な夢だった。
つづく
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