9.物語は幕を開ける

 まず、小説冒頭の文章を作ってもらいましょう。

 書き出しは、読者を引き込むのに重要なパートですよね。



※※※


■私

では、実際に文章作成に移りたいと思います。まず、この小説の出だし、1000文字程度を書いてみてください。「序章」では、犯罪者Bが完全犯罪を計画し実行するシーンです。犯罪は非常に複雑で、通常の方法では解明不可能なものです。


■ChatGPT

了解しました。以下に、この小説の序章の出だし部分を約1000文字で書いてみます。


序章:影の中の計画

夜の帳が下りたメガシティ、街の光は星空を消し去り、人々の喧騒は静寂に溶け込んでいた。この大都市の裏側で、犯罪者Bは彼の歴史的な犯罪の最終段階を準備していた。彼のアジトは、街の鼓動から隔絶された廃墟の中に隠されている。コンピュータのスクリーンが青白い光を放ち、その中で彼は集中していた。


「すべてはここから始まる」と、彼は独り言をつぶやいた。彼の指はキーボードを機敏に打ち、コードの行がスクリーンを埋め尽くす。これは単なるデータ盗難ではない。これは、社会の根幹を揺るがす計画だ。彼の目的は、データセンターに保存された極秘情報を抹消し、新たな秩序を築くことにあった。


彼のプログラムは、データセンターのセキュリティシステムに無音で侵入した。そこは政府や大企業の最も敏感な情報が眠る場所である。犯罪者Bは、そのデジタルの要塞を彼の知識と技術で崩壊させる。彼は自分の能力を過信していなかった。彼は単に、自分が何者であるかを知っているだけだった。


画面上のバーチャルマップは、彼の侵入経路を示していた。彼は慎重に、しかし確実に障害を乗り越えていった。彼の手が動くたびに、ひとつひとつのセキュリティバリアが解除されていく。彼はこの瞬間を長い間計画し、準備していた。犯罪者Bは、自身の行動の後に何が起こるかを完璧に理解していた。彼の行動は、ただのハッキングを遥かに超えるものだった。


そして、ついに彼は核心部へのアクセスに成功する。スクリーン上で、無数のファイルが表示された。彼はコピーを開始し、そして、消去命令を発動した。この瞬間、世界は変わる。彼の行動は、社会に対する最初の警鐘となる。しかし、彼はまだ満足していない。この夜は、彼の計画の序章に過ぎないのだから。


この序章は、犯罪者Bが彼の大胆な計画を実行する様子を描きます。彼の動機や計画の全貌はまだ明かされず、読者に多くの疑問を投げかけることで、物語への引き込みを狙っています。 


※※※



 ……文章には*全く*自信がないので何とも言えません!!!


 「この文章を添削しろ」と言われればできます。でも、白紙の状態からここまで書くのには結構パワーを要しそうです。逆に言うと、ラフな文章はAIに書いてもらい、それを手直しする、という使い方もありなのではと思いました。そうすれば執筆速度も上がります。

 文章が得意でない私は、長編を書いている時、1日数千字が限界でした。一方AI君は、上記の730文字を30秒で出しました。1時間あれば、文庫本1冊を書く計算になります。私なら5カ月かかる文章量です。うらやましい作文能力です。


 せっかくなので、もう少し書いてもらいましょう。



※※※


■私

では、この続きをもう1000字程度お願いします。


■ChatGPT

もちろんです。序章の続きを以下に示します。


データセンターの監視システムは、何も異常を察知していなかった。犯罪者Bの侵入は、あまりにも緻密で、あまりにも静かだった。彼はデジタルの影として動き、データの海を泳いでいた。重要なファイルが次々と彼のコントロール下に置かれ、そして永遠に消去されていった。彼は社会の秘密を暴き、それを彼の意志で消し去っていく。彼の犯罪は、ただの盗みではなく、世界の歴史を塗り替える行為だった。


しかし、彼の目的は単なる破壊にとどまらない。彼は、この盗難された情報を使って、より大きな計画を実行するつもりだった。彼はこれを、社会の覚醒と呼んでいた。彼は、人々が真実を知ることで、世界が変わると信じていた。彼の目には、狂気ではなく、深い信念が宿っていた。


コードの最後の行が入力されると、彼は深呼吸をした。そして、彼はキーボードから手を離し、背後の大きな窓から夜の景色を眺めた。外の世界は、まだ何も知らない。静かで平穏な夜が続いている。しかし、彼は知っていた。これから世界がどのように変わるかを。


彼の目は、遠くの星空に向けられた。彼は自らを宇宙の一部と感じていた。彼の行動は、ただの人間のものではなく、宇宙的な視野から来るものだった。彼は、自分が何をしたか、何を起こそうとしているかを完全に理解していた。そして彼は、その重みを受け入れていた。


犯罪者Bは再びコンピュータに目を戻し、最終確認をした。すべてが計画通りだった。彼はゆっくりと立ち上がり、アジトを後にした。彼の足音は、廃墟の中でこだまし、その音はやがて消え去った。彼は影のように、静かに夜の中に溶け込んでいった。彼の残したデジタルの痕跡は、やがて世界中に波紋を広げることになる。


この部分では、犯罪者Bの行動の影響と彼の哲学的、宇宙的な視点を強調しています。彼の行動が引き起こす変化と、それに対する彼自身の内省的な態度が描かれています。読者には、この謎の人物の真の意図と目的についてさらに深く考えるきっかけを提供します。


※※※



 巧拙はともかく、プロットに沿っており、矛盾もなく、状況が目に浮かぶようです。

 でも「状況が目に浮かぶ」というのは良し悪しかもしれません。最小限の表現で読み手が映像をイメージできるということは、それだけ読み手がこれまで目にしてきた、「ありきたりなシーン」であるとも言えるからです。

 文章としては、受動態が多いのが気になりました。ChatGPT君のネイティブ言語である英語ならいい感じになるのかもしれません。

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