第三十七話 藍鉄様
それにしても、今回は人数が多い。
そのためか、或いは過去の
そんなことがありながらも、道中は
それでも男たちと比べて体が小さく、先日の風邪の影響が残っているカヤにとっては険しい道のりで、ゲンタの
背負子からは懸念していた
「この辺りは賑わっておりますな」
ようやく森の手前の集落まで辿り着いたとき、
「しかし、九十九
「
「……名のある法師にでも頼みましたか?」
「いいえ。
「ほう。そのようなことで神を殺せるので?」
「難しいことは我らには分かりませなんだが、
「神を殺すではなく
「あったようですね。森を切り拓いている今も、
「ふむ……そう言えば、
「そちらは禁じているかも知れませんが、こちらは朝廷ではありませぬゆえ、たまに
「
「左様でございますな。そうして大陸から持ち帰った知識を、先代が
「ほう、蒸気機関というものがあるのですか。それはどのようなものでしょうな。叶うのならば一度は見てみたいものです」
「ははは、そうですな。おっと、こちらが宿です。私どもとそちらの
森の開拓のために作られた集落から発展したこの町は、大通りにいくつも宿が立ち並んでいる。そうなれば、客を引き込もうと必死な宿の女たちが、目をぎらつかせているものだ。その視線はゲンタたちに対しても変わらなかったのだが、そこは
* * *
この町には名前がなかった。
大久保が
その
一〇人から七人に減った
もちろん、
宿にていくつかの打ち合わせを行ない、一応の覚悟も皆々済ませれば、あとはそこを目指すだけである。
翌朝、鶏の鳴き声とともに目を覚まし、宿近くで手配していた
町を抜けるとすぐに大きな
けれど、苔むした道は続いていて、
それから何時間歩いただろうか。
ここでもやはり
しばらく辺りを探してみても
「さて、これは困りましたな」
さして困ってもいないような顔で
「ふむ」
少しして彼が取り出したのは、少し厚みのある小さな袋。
口紐を緩め、さらにその中から
「父上、それはなんですか?」
「さすがは父上ですね」
皆が見ている中、
「ねえ、ゲンタ。あの人、何をしたの?」
知識のないカヤが遠慮なく聞けば、ゲンタは少し困ったような顔をして答えた。
「
カヤは「ふうん」とまだ理解できていないように返事をして、けれど「あっちだ」と言いながら歩き始めた
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