第26話 ソーラー式卓上計算機
その他に卓上計算機ソーラー式だから永久に使える。デジカメ、携帯電話などバックに入れてあるが、これを見せれば驚きを通り越して魔術だと思われても仕方がない。その時が来たら披露しようと思う。
「私は府中生まれで府中に住んで居ましたが、今から一週間くらい前に、なんと言えばよいか……天地異変とも言うべでしょうか、四百三十八年先の未来から、突然来てしまったのです」
落ち着いていた大戸宗右衛門も、若旦那も顔を見合わせて笑いそうな顔をしている。雄一はそれを遮るように言った。
「まぁ最後まで聞いて下さい。決して気が振れた訳ではありません。まずこれを見て下さい」
そう言って百円ライターを取り出した。
「これが、何だか分かりますか?」
そう言って雄一はライターをカチッと押した。するとボーと青白い火が出た。この時代は火打石とか使っているから驚きだ。おそらくまだマッチも無い時代なのだろう。
わっ!! と二人は顔を仰け反らせて驚いた。
「これは火打石ではないのか、それにしても一瞬にして火が付くとは便利な道具ですなぁ」
雄一はふと見るとソロバンらしき物が置いてあった。安心した、それなら話は早い。雄一は計算機を取り出した。タッチした途端に計算機の液晶画面が出た。この時代でもソーラー発電は問題なく作動する。
「こちらではソロバンを使っているようですね」
「おや良くご存じで、これはなかなかの優れものでとても便利なものです。ただ誰でも出来るというものではなく、うちの息子でさえ難しく出来るのは私だけでして貴方様は出来るのですか」
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