第5話死者の幻影(前編)

AH28年中央諸国ヴィレ地方


 山道をこえようとすると幽霊に連れ去られるという噂。


フェルンは、村の人達が困ってるので退治しようと提案します。


フェルン 「私はフリーレン様と違っていい子なので」


 アイザーム、その人にとって大切な人の幻影を見せて捕食する狡猾で残忍な人しか食べない偏食家です。


 山道を歩いてきると霧が出てきます。


フリーレン 「近いね。幻影が出てきたら、迷わず撃つんだよ」



ハイターの幻影 「フェルン。あなたがいい子にしてるから少しだけ化て出ることにしました」


フェルン (これは、記憶だ。なんて残酷な)


 アインザームは捕食する対象の記憶を読んでもっとも大切な者を相手に見せて動揺を誘う魔物だったのです。


 フェルンは育ての親であるハイターを幻影と分かっていても撃たずに立ちすくみます。



フリーレン 「フェルン? 駄目かぁ」


 一方でフリーレンには、ヒンメルが見えています。


フリーレン 「ヒンメルがでてくるんだ。てっきりまた先生が出てくるかと思ってた。私も変わったってことか」



ヒンメルの幻影 「フリーレン、撃て!」


 幻影までイケメンなヒンメル。


フリーレン 「そうだね。ヒンメルならそう言う」


 躊躇わず【ゾルトラーク】するフリーレン。

 【ゾルトラーク】は、威力を自由に調節できる魔法です。特筆すべきは、フリーレンがこの時に放った魔法の威力。木を何十本も薙ぎ払っています。明らかに過剰な攻撃。それは、魔物がヒンメルを利用したことに対する怒りか。


 フリーレンが幻影を打ち破ったことにより、現れる魔物。

 フェルンが魔物を撃ち殺しました。


フリーレン 「これでこの峠道は安全だね」


フェルン  「あれは、ハイター様の幻影でした。偽物です」


フリーレン 「次は本物に会いに行こう。私達はオレオールを目指しているのだから」


フェルン  「そうですね」


 このエピソードは魔物が記憶を読むという嫌な奴でした。


 まぁ、作者はヒンメルやハイターを回想するのにソースを使っているので、らしい魔物ですね。


 前回同じ魔物を倒したときは、フリーレンは師匠であるフランメが出てきていたのに今回はヒンメルが出てきたというのもフリーレンの変化を示すうまいやり方だと思いました。初めてこの魔物と戦ったフェルンが撃てなかったのもリアルだと思います。

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