閉じる
表示設定
目次
第7話「生の原理」
雑然と反響する鼓動
この命に終わりはないように
軽快なステップを刻むから
ただ視界が足取りが歪む
もう死ねるボタンが欲しくて
リセットしたくて
いいや、来世も要らなくて
生きたくなかった
全てから脱却して
全てから遠ざかって
金輪際、死だけで締めくくりたい
だが何故、死を思うたびに
生を愛おしく思ってしまうのだろう
救われたいなんて微塵も思ってないのに
どうしてここまで
生と死は直結してるのだろう
この身を取り仕切る
命という鼓動が
なぜ楽には死ねないように
出来てるのだろう
わからない
ただわからない
それでも生きていけば
それでも死ななければ
何かあるのだろうか
未だ知れないこの僕を生かす原理が
ただの自殺が怖いだけの弱虫ではないかと
痛いのが嫌なだけではないかと
そうした事を思うが
果たして僕はこの命に何を見せつければ
死んでくれるかと
そうただ
今日も刃を身に向け
対峙していた。
ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）
応援したユーザーはいません
応援する
アカウントをお持ちの方はログイン
カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
カクヨムに登録すると作者に思いを届けられます。ぜひ応援してください。
新規ユーザー登録（無料）
カクヨムに登録して、気になる小説の更新を逃さずチェック！
カクヨムに登録して、お気に入り作者の活動を追いかけよう！
応援すると応援コメントも書けます