第5話「一生分の」

まだ見ぬ世界へ

乗り出したのは君の方だろうか

ただ退けた不快感を

今は、かまってくれと求めている

一人になって

いじめでもなくて

でも友達もいなくて

孤独だった


本当に孤独だった

この一切の不合理を

わだかまる疎外感を

ただなけなしの人生を

廃棄物と同じような有様の階位で

ただ無視され続ける


君はそんな僕に

ありあわせのエゴじゃなくて

真摯に向かい合ってくる

ほんとに、君は優しい


その優しさを活かすことが出来るか

果たして僕に君のくれるその思いに

応える事が出来るほどの

未来を紡げるか、

分からなくて

分からなくて


申し訳なくなる


それでも君は綺麗に微笑むから

いつも救われていた

ありがとう、本当にありがとう。


もしこの先、

また未来が怖くなって

生きる事を止めてしまいそうな時

君を思い出す

君にもらった優しさで


元気を付けるよ


じゃあ、行ってくる。

君にもらった一生分の力で


生きてくるよ。

次会えるのは天国になるけど

それまで


生きていく

楽しい思い出を作って

天国で笑わせるから

じゃあね。


またね。

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