第9話

 どの称号がドロップアイテムを増やしたのかを確認する。そして見つけた称号は【ゴールデンラッキーラビットの討伐】だった。


 この【ゴールデンラッキーラビットの討伐】の称号の効果にドロップ2倍があり、そのお陰でドロップアイテムが増えたのだろう。


 「【ゴールデンラッキーラビットの討伐】の称号で増えたみたいだよ。これ、良い効果の称号なの?」


 「解体をしないのなら良い称号だね。ドロップアイテムを二つ手に入れられるんだから!」


 幸運の女神ティアから見ても良い称号の様だ。それにしても解体しないならとはどう言う事なんだろうか?


 「解体しないならってどう言う事なの?」


 「魔物を倒した時、さっきアオイくんにやって貰ったみたいに魔石を取る方法。そうすると、魔石とドロップアイテムが手に入るよ。」


 「他の方法は?」


 「それは魔石を砕く方法。魔石を砕くと、魔物の死骸が残るんだ。丸々一つ分の魔物の素材が手に入る。どっちもメリットがあるからその時に使い分ける必要があるよ。」


 メリットか……魔石を取る方法はドロップアイテムは装備アイテムが手に入る。魔石を砕く方法は魔物の死骸が丸ごと手に入る。これくらいしか思いつかないけど。他にもあるのかな?


 「じゃあ両方のメリットを教えてよ。」


 「そうだね。魔石を取る方法からだよ。倒す際にどれほど魔物を傷付けても高品質のドロップアイテムが手に入る。ドロップアイテムも解体じゃ手に入らない貴重なアイテムもあるから、それがメリットだよ!」


 ドロップアイテムは品質の良いアイテムが手に入るのか。それは良い事を聞いたな。倒し方を考えないで良いのは楽かも知れない。


 「次は魔石を砕く方法!魔物の死骸が残るから、大量の素材が手に入る。これがメリット!」


 どっちも僕の予想通りのメリットだった。他にもあるかと期待していた分だけ、がっかり感がある。


 どっちにしてもデメリットは魔物の倒し方くらいなのだと思う。上手く綺麗に倒せれば砕く方法が良いし。傷付け過ぎた場合は魔石を砕かない様に気を付けて倒さないといけないのだろう。


 運が良くてドロップアイテムが2倍の僕はなるべく魔石を取ってドロップアイテムにした方が良さそうだ。


 「チュートリアルはこれで終わりだね!最後に何かある?何でも教えるよ!私の下着の色でもスリーサイズでもね!!」


 「そう言うのは聞かないよ。聞きたい事があるからそれを聞くよ。」


 「何かな?どんな事?」


 「ゴールデンラッキーラビットからドロップした装備アイテムの事を聞きたいんだけど。どんな装備なのか分かる?僕の方でも調べられると良いんだけとさ。」


 アイテムの名前や詳細を調べるには、何かそれ専用の加護かアイテムが必要なんだと思う。それが神様なら調べられる方法を持っていると思うんだけど。そう期待して聞いてみた。


 「アイテムの詳細を知るには、加護鑑定か鑑定専用アイテムがないと出来ないからね。じゃあ早速調べるね!」


 大人しく黄金のウサギの尻尾と黄金の靴下の鑑定が終わるのを待つ。


 「鑑定が終わったよ!黄金のうさしっぽと幸運のゴールデンソックスだね!幸運(特大)不壊、所有者固定の装備効果があったよ!両方共ね!」


 今の僕の幸運でも多いだろうに、更にこれで幸運が上がるね。不壊は壊れない効果だと思う。それに所有者固定があれば誰にも盗まれたりしないだろう。


 「これで更に僕の幸運が上がるね。ありがとう、教えてくれて。」


 「ど、どういたしまして!えへへ、お礼を言われちゃった!そ、それで質問はもうないのかな?」


 「うん。思いつかないからないよ。」


 もしかしたら急に思い付くかも知れないけど、今はこれ以上質問する内容を思いつかないから質問は終わりだね。


 「あ〜あ、これでアオイくんともお別れだね。これからも私の信徒で居てくれるお礼に魔法の書をプレゼントするよ。一つは色々なものを綺麗にする魔法、二つ目は飲み水を生み出す魔法、三つ目は火種を生み出す魔法だよ!どの魔法も旅をするなら持っていても役に立つ。だから、これから頑張ってね!」


 そう言われて三つの魔法の書が現れる。


 「ありがとう。これ、今使っても良い?」


 「もちろん良いよ!使って使って!!」


 早速僕は魔法の書の一つを開いて魔法を取得し、それから残りの二つの魔法の書を開いて取得して行った。


 それで取得したのが、この三つの魔法だ。


ウォッシュ

泡を内包する水球を生み出す魔法 洗浄するには泡の水球にものを入れる必要がある

プチウォーター

指先からコップ一杯分の水を生み出す魔法

プチファイア

指先から小さな火種を生み出す魔法


 「新しい魔法ありがとう!それとさ、うさしっぽと靴下も向こうに行く前に装備して良いかな?」


 「もちろんだよ!!……またアオイくんの生足が見れちゃうね!」


 インベントリから取り出した黄金のうさしっぽと幸運のゴールデンソックスを取り出して、黄金のうさしっぽは半ズボンに付けると、幸運のゴールデンソックスを革靴を脱いでから履いた。


 「終わったよ。これでお別れだね。ティア様。」


 「テ、ティア様!!?そ、その呼び方をするの!!ま、まあ良いけどね!!……きゃー様付けで呼ばれちゃったー!!」


 初めて名前を呼んだけど、それは良いのかな?まあ、興奮して分かっていないだけかも知れないけど。


 それから興奮が収まるまで待ち、ようやくチュートリアルを終える事になる。


 「じゃあ転移するよ!転移した後は冒険者ギルドまでの道を教会の人に聞けば教えてくれるからね!」


 「分かったよ。じゃあね、ティア様。」


 「はい!また会おうね!アオイくん!!」


 そうして僕は光に包まれると、チュートリアルを行なった場所から転移した。


チュートリアル編最終ステータス

ステータス

名前:アオイ

レベル:2

加護:強運 学習効率上昇

称号:【幸運の女神ティアの信徒】【初めての信徒】【初めての称号取得者】【幸運の女神ティアの興味】【幸運の女神ティアの注目】【幸運の女神ティアの加護】【幸運の女神ティアの寵愛】【初めての神の興味】【初めての神の注目】【初めての神の神の加護】【初めての神の寵愛】【初めてのレベルアップ】【初めての加護の強化】【激レア魔物発見!】【激レア魔物討伐!】【ゴールデンラッキーラビットの討伐】【初めての激レア魔物発見!】【初めての激レア魔物討伐!】


装備

幸運の半袖 幸運の短パン 初心者のロッド

初心者の魔術ローブ 初心者の革靴 幸運の星屑ヘアピン 黄金のうさしっぽ 幸運のゴールデンソックス 幸運の女神ティアの信徒証 空間収納の大袋(所有者固定化)


使用可能な魔法

マジックボール ウォッシュ プチウォーター プチファイア


使用可能な技

なし


持ち物

基本魔導書の読み書き図鑑 下級傷回復ポーション×10 下級魔力回復ポーション×10 銀貨10枚 布のワンピース 解体ナイフ マジックボールの魔導書 ウォッシュの魔導書 プチウォーターの魔導書 プチファイアの魔導書

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