ヒロインファースト 4
四日後のことである。
翔太は駅前の大きな書店にやって来ていた。新刊のライトノベルを購入するためである。『万波くんはコーラ瓶の底』の第九巻の発売日なのだ。同レーベルの作家として見過ごせなかった。
思い返せば翔太の作品にもこの万波くんシリーズの影響が大きい。万波くんのような陽キャが本当に実在するとは思ってなかったけれど。
この時間の書店にやって来ているのは意識高い系のサラリーマンばかりだった。
八時過ぎだ。人の少ないこの時間帯を狙って翔太は本屋にやって来たのだ。
翔太はイメチェンに成功し、陽キャデビューも果たした。それもこれも神である島崎明日斗と国枝ハルのおかげだ。彼らには感謝してもしきれない。
島崎明日斗は学校にこなくなった。月曜日に来て、それ以来見ていない。何かあったんだろうか。
彼の家にお見舞いに行ってもよかったが、行ったら迷惑になるのではないかと思ったのでやめた。この辺はまだまだ陰キャだなと思う。
ちなみにハルの方は学校に来るようになった。よかった。風邪が治ったらしい。この一週間はハルにリードされっぱなしだった。って言うかいじられっぱなしで、終始顔を赤くしていることを周りにからかわれたりした。
まぁともかく。
毎日が楽しくなってきた。これからもこんな生活が続いていくのだと、そう思うと嬉しくてたまらない。
しかし翔太は根は完全に陰キャである。オタクだ。オタクなのである。だからライトノベルは生活に必要不可欠だった。
髪型と服装が陽キャのそれに変わったこともあり、彼の行動は制限されるようになった。だけどラノベは買いたい。
けっきょく五冊ほど購入した。こんなイケメンでもハマるモノにはハマるんだなと店員さんに苦笑されたが、店員は店員である。どうせ客の顔なんていちいち覚えていないだろう。
「~~~~~~~~~~~レプリカだらけの青春は~~~~~~……」
翔太は鼻歌を歌いながら外へ出た。ちょっと雨が降っている。だが小雨だ。
自転車に乗ってやって来たのでできるだけ早めに帰ろうと思い、駐輪場に向かった。この時間帯に自転車を押して歩くのは、なんか特別な高揚感を与えた。
しかも自分の見た目はイケメンそのものである。どうだ皆の衆、おれの姿を見たまえ!
なんてね、翔太は苦笑した。なにを一人でやってるんだろうか。
翔太は自転車を立ちこぎしながら坂道を登っていった。大通りが坂になっているのがちょっと辛いところだ。
しばらくすると小さな路地に入った。ほとんど人はいない。翔太はゆっくり自転車を漕いでいく。
雨足が強くなる。
翔太は傘を持ってきてはいなかった。
急いで帰らないと雨でびちょびちょになってしまう。
漕ぐ足に力を込めた。
そのとき――路地の陰から誰かが出てきた。暗くてよく見えなかったがフードを被った男だった。
「――――――――――ッ!」
とっさにハンドルを操作して避けようとした。だがあろうことか男は翔太に近付いてきて、道でもたずねるかのように腕を上げた。
翔太は無視しようと思った。だが次の瞬間には脇腹にかすかな熱が伝わった。
「――(な、んだ…………?)」
翔太はよろけた。そして後ろを振り返る。身長の高い大男が刃物を持ってこちらに近付いてくる姿が映った。
そしてようやく、翔太は自分が刺されたことを知った。
刺された? いや正確に言うと刺されてはいない。致命傷にはなってない。軽く切られただけだ。脇腹からシャツに赤いシミがじわじわと広がっていく。
幸い翔太は自転車に乗っていた。足に力が入らなかったが、なんとか力を振り絞ってペダルを漕いだ。
怖い。
身が竦む。男は五メートルほど距離を開けたところで、追いかけるのを諦めたようだった。
なぜ自分が狙われたのか全く判らない。今胸を支配しているのは恐怖だけであった。
「――――――――――はぁっ! …………………………はぁっ!」
日ごろ運動不足の割りに力を出しすぎた。翔太は後ろを振り返るのが怖かったが、なんとか振り返って男の姿を確認した。
誰だ?
翔太の知らない人物だ。なんで僕を狙ったんだろう?
あいにくというかなんというか、男は刃物の扱いについては素人同然だった。きっと料理すらもしたことがないのだろう。だから翔太は間一髪で彼の不意打ちを致命傷にならずにすませた。
傷口がチリチリと痛むが、痛さよりも恐怖の感情の方が遥かに勝っていた。
初めての経験だった。自分が誰かから狙われるなんて! そう思った瞬間翔太の身はすくみ上がった。ようやく脳が状況を理解し始めた。
あれが、あれが通り魔って言うものか! 翔太の瞳から涙がこぼれ出てくる。人生で初めて犯罪者に出くわした。人間は生まれてから六人の殺人鬼とすれ違っていると言うが、翔太はその一人目に今日出くわしたんじゃないか――!
「――――――ひっ!」
男はこちらを鋭く睨みつけ、にんまりと笑った。あまりにも余裕たっぷりな笑みだった。
自分は今日死ぬのだ、そう思って必死にペダルを漕いだ。漕いで漕いで漕ぎまくって、ようやく家にたどり着いたときベッドの中にくるまって怯えていた。
もしかしたらこれは天罰なのかもしれない! 自分にふさわしくない恰好をして、自分にふさわしくない人たちとかかわってしまったから! だから僕はこんな目に遭うんだ! もうやだ! やっぱり不登校の方がよっぽどマシだった!
翔太の思考はヒートアップしていた。もちろんそんなことはないのだが、しかし彼の頭はネガティブな感情で一杯だった。
ベッドから上体を起こし窓の外を見た。月明かりが照らす道。男の姿はない。すでにどこかへ行ったのだろうか?
しかしその日翔太の夢の中にその男ができた。黒い影をまとった男、彼が執拗な笑みを浮かべてこちらを追いかけてくる姿――
翔太は翌週の月曜日、学校を休んだ。
――ハル視点――
月曜日。大雨が降っていた。
アタシは学校まで向かう道のりを重たい足を引きずるようにして歩いていた。
明日斗休みなんだよね……
「……………………はぁ。べつにさみしいとかじゃないし……。…………ていうかアタシのせいだし……」
髪の毛をクルクルいじって、スクールバッグを担ぎ直した。
学校に到着し、教室まで向かう。隣の明日斗の席は空席だ。
「おはよーハル! どうしたの? 元気ないじゃん!」
「あはは。なんでもないっての! あの日だし?」
「ちょっとちょっと! 男子も聞いてるっての!」
「あはは! だいじょーぶ誰も気にしてないだろうから!」
アタシは胸を張って言った。うぅ~~、明日斗が心配だ。
明日斗はアタシの友達でもあり義兄でもある。ケドアタシからは明日斗に兄貴面しないように頼んでいる。
明日斗、ホントに大丈夫かなぁ……。
「どしたんハル? 顔赤いよ? あぁもしかして、明日斗が来ないこと心配してるとか?」
「ち、ちげーし! はぁ!? そんなんじゃねーし! ちちち違うから!」
「………………………………うそ………………。ハルがデレた……」
「え!? マジ!? あのハルが!? 嘘でしょ!? マジ見せてほしー! あすっちゃんが休んでること気にしてんのー? まぁたしかに心配だよねー」
「ち、違うっての! あぁもう! やかましい!」
アタシは机をバンと叩いた。あ、あれ……? こんなんじゃなかった気がする。いつものアタシならこんなことにはなってないはずなのに。
演技もできないくらいには参ってるってことだろうか。………………ううわ、アタシの演技力メンタルに左右されスぎじゃん!
「雨だから神経がおかしくなって顔赤くなりやすくなってるだけだし! 違うからね! べ、べつに明日斗のことが心配とかそんなんじゃねーし!」
「うわ! 明日斗に写真撮って見せてやりたいわ! ちょー貴重!」
ネネがアタシのことをからかってくる。ちょっと待って! ほ、本当に違うから……!
――――――――――――嘘だ。
本当はちがくなんかない。アタシの心の中にはいつも明日斗がいる。あたしは明日斗と友達でいたい。その思いはいつまでも変わらない。
けど、本当はアタシ、
明日斗のこと好きだ
ずっとずっと前から好きだった。あいつが告白してくれる前からずっと――
だけど関係性を壊したくなかった。アストクラブのうち付き合ってる者同士が出ちゃったら、それこそ関係性がじっくりと崩れてしまうんじゃないかって、そう思ってた。
杞憂……かな? ケド関係性の崩壊なんて、そういうところから起こりえるんじゃないの?
ささいなことがきっかけで。人間なんて変わる。
ずっと友達でいた方がよっぽどいい。アストクラブがそのままであれるんなら。
だからあのとき――明日斗がアタシに告ってくれたとき、断ったんだ。
友達のままでいたい。
文字通りの意味で、アタシにとってはものすごく深い意味があって。
アタシは机の上に覆い被さるように、手をついた。あたしの顔がきれいな机に反射して映ってる。
……ううわ、完全に恋する乙女じゃん! アタシこんな顔今までしたことなかったのに。
まぁからかわれたせいって言うのもあるだろうけど。でも明日斗のことは本当に心配だった。心配で心配でしょうがない。
「ハルー、へーき?」
「へーきへーき! 明日斗のこと、心配だよねー」
「そうだねー。まぁでもあいつのことだから元気にしてんじゃない?」
クラスのみんなは明日斗に起こったことについて、通り魔に刺されたくらいにしか聞いてない。それがあたしの父親だってことはみんなには知られていない。藤波先生の配慮だった。
と、藤波先生がクラスに入ってきた。どうしたんだろ? ホームルームにはまだ時間があるのに?
「国枝、少しいいか?」
アタシは藤波先生に呼ばれた。なんだ? 本当に? アタシがなにかしたのか? それとも明日斗のことかも知れなかった。
アタシは疑問を胸に藤波先生の元へ歩いて行った。
――その日の放課後、アタシは翔太の家に向かって猛ダッシュしていた。セットした髪型がどうとか全然気にならなかった。
「月島の親御さんから連絡をもらった。これは学校でも対処せねばならない重大案件だと思っている。
月島翔太が通り魔に襲われたらしい。警察も断定はしていないらしいが、状況から鑑みるに君の父親と考えるのが妥当ではないか?」
大雨の中アタシは傘を差してダッシュした。ちょっと濡れるし、髪型も風に煽られてせっかくセットしたのに変わっちゃったけど、今はとにかく翔太のことが心配だった。
なんで? あたしは思った。圭一はなぜ翔太まで狙ったんだろう?
あぁそっか。結論はすぐに出た。ちょっと調べればわかることじゃん。アタシと翔太が仲良くしているところを、圭一は見たことがあるのかも知れない。
単なる嫌がらせ、それが妥当だと思う。アタシに対していやな思いをさせる。昔からあいつはそうだった。
自分から好かれようとはしないクセに、他人に対していやなことはする。
子どもかってーの!
アタシはチャイムを鳴らした。翔太の家のチャイムだ。
「ごめんくださーい!」
アタシは呼んだ。三分くらい経ってから、ようやくお母さんが出てきた。
「あら、こないだの……。もしかして翔太に会いに来てくれたの? ごめんねぇ、お忙しかったでしょう? あなたモデルさん、なのよね」
「いえ。今日はべつに関係ない日なんで。それよりアタシのこと知っててくれたんですね」
「息子から聞いたんです。すごい嬉しそうに話してましたよ。学校でできた友達のこととか」
そう、なんだ……。翔太そんなにうれしかったのかな? へへ、だとしたらアタシも嬉しい。
ってそんな場合じゃなかった。翔太は圭一に狙われたんだ。
「あの、おうち上がってもいいですか?」
「えぇどうぞ。翔太は今部屋にいると思います。呼んできますね」
「お願いしますっ」
アタシは翔太の家に上がった。極々普通の家って感じ。一軒家だ。
「粗茶ですけど……、翔太ならもうしばらくしたら来ると思います……」
「ありがとうございます! おいしいですね」
「えぇ、どうも。よくできた娘さんね……。ほら、翔太は昔から暗いところがあるでしょう? だからこんな明るい子と友達になるなんて、アタシもちょっと驚いてるのよ」
「翔太くん面白いですよね! アタシもけっこーラノベとか詳しいんで!」
「そうなの……? ふふ、意外なご趣味なのね。翔太と仲良くしてあげてね」
「はーい」
アタシは早く翔太に会いたかった。翔太、翔太、翔太……もしかしたらあたしに会うためにおめかしとかしてんのかな? 髪型整えてたりとか? 律儀な翔太のことだからあり得る。
だけどアタシの予想は軽々と裏切られた。翔太が居間に降りてきて、扉を開けたときアタシはとんでもないモノを目にしてしまった。
髪はボサボサ、無精ひげも生えだしていて、目はクマに縁取られている。とても先週学校に来ていた翔太とは思えなかった。
「え……と、翔太だよね」
翔太はこくりと頷いた。見る影もなくなっている。アタシが出会った時とほとんど変わらない。なんか若干臭いもした。お風呂も入ってないのかも知れない。
「……………………ぁ」
アタシはうまく二の句が継げなかった。翔太がこんな状態になってるとは思いも寄らなかったから。
「翔太、あんたお客さんの前なんだから、せめてひげ剃ってきなさいよ」
「いいっていいってお母さん! アタシは気にしないし!」
「そ、そお……? 悪いわね」
「翔太……? この間何があったか、話せる?」
「…………………………一応警察にも話したんですけど、路地の陰から急に大男が出てきて、僕自転車に乗ってたんですけど、わ、脇腹を切られました……」
「軽い傷なんですけどねぇ……」
お母さんが言う。いや確かにそうだけど……翔太の傷はなにも体だけに与えられたわけじゃない。人からの悪意って言うのは精神的な傷を大きく残していくモノなのだ。
「だいじょー……ぶ?」
「へ、へーきですよこんくらい! ね、寝たら治りました」
アタシの胸に罪悪感がじわじわと押し寄せてくる。その傷をつけたのはあたしの父親で、単に嫌がらせのためにアタシの友達を傷付けたのだ。
アタシの友達だ。
罪悪感とともに怒りが押し寄せてきた。あの父親は、ううん、元父親はどうしてそこまで人を傷付けることができるんだろうか。
最低だ。
アタシの目に、じわっと熱いモノが溜まった。
「ちょっ、ちょっとなんで泣いてるんですか!? ケガしたのは僕なのに!?」
「ううん、ごめんちょっと。ねぇ翔太。怒らないで聞いてくれる?」
「な、なんですか?」
翔太は改まった様子で聞いた。アタシはすべてを吐き出すように言った。
「――ごめん、それやったの、あたしの父親。正確に言うと、元父」
一拍おいて、翔太は目を見開いた。
それはそうだろう。友達の元父親に傷付けられて、驚かない方がどうかしてる。
「――ぇ? も、もと………………ぇえ? 父親? はるさんのですか? く、国枝さん?」
「そう。国枝圭一。翔太を傷付けた犯人。あたしのお母さんその男と離婚して、また再婚したんだ」
「そ、そうなんですか……」
「それで再婚したのが明日斗の父親」
「ってぇええええええ!? 話が! 話が追いつかないです!」
むりもなかった。あたしはけっこう話す順番を間違えている気がする。ケドすべて伝えたかった。嘘は、ダメだ。友達の間では嘘を突き通すことができないということくらい、アタシは身に染みて知っていたから。
「明日斗さんの父親!? ってことはハルさん明日斗さんの、ぎ、義兄妹になったってことですか!?」
「そういうこと。アタシの方があとに生まれたから、一応明日斗が兄ってことになってる。名目上はね」
「そ、そうだったんですか! それでお二人あんな仲良かったんですね……」
翔太は状況の理解に余念がなかった。何度も何度も呟いて事態を飲み込もうとしている。
「ごめん翔太。今まで黙ってて。騙すつもりはなかったんだけど……」
「い、いえ……とんでもないです!」
翔太は顔を真っ赤にして手を振った。
「ねぇ翔太、ちょっと傷見せてもらえる?」
「き、きずですか? いやでも……………………わかりました」
多分お風呂に入っていないことを気にしているのだろう。アタシとしてはあんまり気にしてなかった。それよりも翔太の傷の方だった。
「こ、こんな感じです」
「……………………ッッ!!」
アタシは息を詰まらせた。限界まで目をひらいてそれを見た。
カサブタになってるそれは、けれど傷だった。翔太の体に残っておそらく一生消えない傷。
アタシはその傷を、自分のうなじの傷と重ね合わせた。
アタシと一緒だ。翔太はアタシと一緒なのだ。圭一にケガを負わされた人間。
「ごめん、ありがと」
アタシはうつむきがちに言った。翔太は恥ずかしそうに服を元に戻した。
アタシのせいだ。あたしがいなければ、こんなことにはならなかった。あたしがいるせいで翔太という親友にケガを負わせてしまった。
アタシの罪だ。きっと周りの人たちはそんなことないよ、って言ってくれるだろうけど、それでもアタシの中ではその罪の意識は消えてくれそうになかった。
多分アタシがこうやって自分を責めることも、あの圭一という男は織り込み済みなんだろう。
「ありがとうございました」
アタシは力無くそう言って、翔太の家をあとにした。雨の中をずぶ濡れになりながら傘も差さずに歩いた。翔太の家に忘れてきたんじゃなくて、濡れた方が心が洗われるような気がしたからだ。
そのまま公園のベンチに座って二時間くらいそこにいた。なにも考えるでもない、ただの空虚な存在がそこにはあった。
アタシのせいだ。
頭の中で圭一の高笑いが聞こえてきた。あいつはもうすでに人の道を外れている。警察に掴まったら刑務所に入って懲役を受けるのだろう。
はやくつかまってほしかった。
あんなひと、あたしのまえからいなくなってほしかった。
あんなやつはもうあたしの父親じゃない………………ッッッ!!
家に帰ったときむなしさがまたこみ上げてきた。またカフェの仕事休んじゃったな。新しい父親は、仕事もしない新しい娘を軽蔑するだろうな……
怒られるんだろうか。追い出されたりしないだろうか。
怖い。なにもかもが怖かった。
また昔のアタシが蘇ってくる。うまく自分の機嫌を取れない、幼い自分。痛めつけられて得たモノが、今度は友達を傷付けられることでなくなろうとしている。
――――――がんっ!!
アタシは玄関の壁に強く、強く拳を打ちつけた。
――がんがんがんっ!!
何度も何度も。打ちつける度に涙が出てくる。ケドアタシの気は済まなかった。
――がんがんがんがんがんっ!!
痛い。痛い。痛い。痛い。痛い痛い痛い痛い――
そこから血が出た。だらだらと壁を赤く染めていく。構うもんか。明日斗は、翔太は、もっと痛い目に遭ったのだ。
許さない。
アタシはあの圭一という男を、絶対に許せなかった。
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