第48話
それが聞こえたのは日本時間でちょうど正午の頃だった。
『0000153世界がレベルアップしてから1年経ちました。世界同士を遮るシールドの消滅まであと9年です。9年後までの他世界との大戦の為に備えてください。また1年経過した事により異界の成長限界の上昇します。又、ランキング上位者にはボーナスを付与します。』
突如聞こえ出した声が止むと、1番最初に世界がレベルアップした時にゴーレムマスターや次元空間を渡された時の様に、俺の身体が光り輝く。
そして、声の言っていたボーナスが渡されたのか、頭の中に『祝福のゴーレムマスター、及び次元空間を確認してください。』と声がいきなり聞こえてきた。
先ほどの声の話だとランキング上位者がボーナスを貰えると言う話だったが、俺はゴーレムたちの活躍もあって1位で、今現在もランキング2位と比べて100倍くらいは離れており、ランキング2位以下はどれも似た様な数値だ。
「ふぅ……よし、落ち着いた。まずはゴーレムたちに異界内部の確認をする様に命令してから確認だな。」
早速、俺は異界内部を探索する事が可能なゴーレムを全て動員して、日本内にある管理している異界の成長を確認するゴーレム部隊と、一般市民が多く住んでいる近くの異界を確認する様に命令を出すと、次元空間の出入り口をそれぞれ開いてゴーレムたちを見送った。
「これで後はゴーレムたちが確認して来た異界の情報を確認するだけだな。じゃあ早速見てみるか。」
まずはゴーレムマスターから確認しようとウインドウを表示させる。すると、そこにはボーナスが付与されましたと言う文字と、そのボーナスの内容が書いていた。
「うわ、凄いポイントが貰えてるぞ。」
謎の声から聞こえたボーナスの内容の1つであるポイントの付与は、1年に1度だけ貰えるポイントの10倍のポイントが手に入っていた。
それと年に1度の年間ランキング上位者が貰えるポイントは、1月1日に日付けが変わった瞬間にポイントが配布される。
「他には……ッ!!」
ポイントを貰える以外のボーナスはどんな物なのかを確認すると、その貰えるボーナスの内容に絶句してしまう。
何故なら保有可能なゴーレムな数の増加が1000、操作可能なゴーレムの数の増加が1000と、ここまででも驚愕してしまうが、まだ他にもある。
魔物の討伐などの一定の条件がないと増えないゴーレムボディの型を無条件に選んで建造可能にする事や、武装の方も無条件に建造可能な武装の型を増やし、素材生成の登録も無条件に選んで増やす事が可能になっているからだ。
「まあでも、それぞれ選ぶ事が可能な数が決まってるから慎重に選ばないといけないな。」
新しく増やせるゴーレムボディの型を増やせる数は2つ、武装の方は3つ、素材生成の登録は5つだ。
そうして今までは条件の未達成でロックが掛かっていたのか表示されなかった物が表示されており、これを見るだけでもどんな条件だったのか分かる物もあった。
「あー、まさか製造可能な武装を増やさないと条件が達成されないとかあったんだな。」
これからは特定の武装だけを製造するんじゃなくて、必要のない武装も製造していかないといけないと思いながら、俺は表示されているウインドウの中からゴーレムボディの型を選んでいく。
そうして選んで行く中で、1つ目に選ぶ予定の候補を幾つか選ぶことが出来た。
候補1つ目は人と見た目が変わらない機械人形のアンドロイド。候補2つ目が人と見た目が変わらないからくり人形オートマタ。候補3つ目が人と見た目が変わらない生体人形のバイオロイドだ。
どれもほとんど人と変わらない見た目をしている様ので、今後の地球人類との関わるのに役に立つだろう。
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