第2話 少年ジャンプの今昔

 泰造が私の部屋にあった少年ジャンプを見て言った。


「お前、ジャンプ読んでるのか?」


「いいじゃん、別に。SPY×Familyと呪術廻戦が好きなんだよ」


「俺も昔は読んでたな。

 載ってたマンガも、トイレット博士や……」


「なにそれ?」


「タイトル通りに、う〇ちがいっぱい出てくるス〇トロマンガだ」


「すごいな、それ」


「あとは、江口寿史のすすめ! パイレーツや、野球マンガの傑作プレイボール、野球マンガで何年も連載してたのに結局2試合しかしなかったアストロ球団、小林よしのりの東大一直線、ナンセンスギャグの傑作1.2のアッホ、なんかが好きだったな」


「『Dr.SLUMP』は?」


「連載が始まる前にジャンプを卒業した。だからドラゴンボールも読んだことがない。


なんかオヤジは世代関係なくひとくくりにされる傾向があって、


俺の世代はガンダムはわからない。夢中になっていたのは俺よりも下の世代のオヤジだ」


「オヤジはみんなオヤジだと思う」


「みさき、それを言っちゃあおしまいだよ」


「なにそれ?」


「フーテンの寅さんのセリフ」


「わかんねー」

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