第4話

「書いて、みようかな」

明日香が消え入るような声を出した。

「ホント? そうだよ、やってみなよ」

アガサが焚きつけた。

「でも、なにかいていいかわからないし」

明日香がそっと目を伏せた。

「まだ、いってる。自分のこと、自分のこと。

そうそう、いい出版社紹介するよ」

「知ってるの、そんなの」

「知ってるよ、良心的でいいところだよ」

アガサがニッコリ微笑んで喋った。

「でも」

「明日香なら書けるって。保証するよ」



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