第6話:俺の推しと部員達

「ところで、椿ちゃんなんでこの部活入ったの?」

 こいつはヒロ。俺の同級生兼友達だ。見た目はチャラいが中身はただの頭おかしい奴だから決して陽キャではない(憶測)。

「物理が好きだからです!あっ、でも料理も好きですよ!!」

「ところで椿ちゃかあいいねこの後お姉さんとカラオケ行かない……?」

 この若干キモい先輩は古水先輩。ロリコン変態で有名な人だ。

「あ、今日は予定があるのでお断りしますすみません……」

「大丈夫この人変態だから椿ちゃんが罪悪感を感じる必要性は一切無いんだよ」

 こいつは中2の日野だ。偶に先輩にもタメで話す結構イカれた奴。

「そ、そうなんですか……?」


 こんな変な奴等にも喋ってあげる椿。やっぱりこの娘、ぺるたそかもしれない。


 そこで俺は少し意地悪な質問をしてみることにした。

「ところで首、どうしたの?」

「あっ……」

 急に顔を暗くして首に巻かれた包帯を触る椿。やっぱりこの娘ぺるたそだ。その表情、とてもかわいいね。

「あ、別に話したくないなら話さなくていいよ……なんかごめんね……」

「いえ、こちらこそすみません折角先輩が椿のために0.4秒も時間を使って質問して下さったのに答えられなくて……先輩が椿に興味を持ってくれて椿に話しかけてくれてしかも現在進行系で椿のことを視界に入れてくれているというのに……本当に申し訳ないです……」


 前言撤回。若干怖いかもこの娘。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る