第5話:俺の推しっぽい娘がかわいいって話

 次の日の部活にて。

 新しく来た椿のために部活を軽く紹介する役に俺が抜擢された。

 ぺるたそじゃないかもだけど、推しと似た娘と接点を持てたら嬉しいのは全人類共通だろう。ということで俺は今めちゃくちゃテンションが高い。

「~♪」

「何かお前今日テンション高いな」

「誰だってあんなかわいい子と喋れたら嬉しいでしょ。先輩ロリコンですから……」「俺は決してロリコンじゃない!!」


 突如、ガラガラ、という音と共に椿が入ってきた。


「あ、えーっと、こ、こんにちは……?」

「あ、こんにちはー!」

「こんー」

「椿ちゃかあいいぐへへ」

「どーもっす」


 ……一人キモいのがいたが気にしないでおこう。


「え___っと、この部活は物理部なんだけど……」

「……本当に物理部なんですか?」

「う、うん……」

「ほ、本当に……?」

 そう訝しげな顔で言う椿の眼の前では、三脚とアルコールランプと小さなフライパンで___卵が焼かれていた。


「えっと、この部は物理部なんだけど……実験器具を使って料理をしてる部活で……えーっと……」

「……成程。つまり物理部の川を被った料理部、ということですね?」

「は、はい……」


「___まあ、それも楽しそうですね!物理もやりたかったけどこの部活にしてよかったです!」


 まあ、よかった。



 ちなみにだが、今日作っているのはぺるたその大好物のオムライスだ。椿はめちゃくちゃ喜んでくれた。

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