第4話:俺の推しはヘラってる
ぺるたそは、言ってしまえばメンヘラという類の女の子だ。
手首のギリギリの所から二の腕までにびっしりとある切り傷。机に放置してある大量の薬と酒の缶。首にある縄の跡。
それでも、俺はぺるたそが好きなんだ。
だって、こんな顔も知らないようなどうしようもない俺達キモオタにも優しくしてくれるから。そのかわいさを全世界に発信してくれているから。そして……何より俺達ファンを”ただのファン達”ではなく”ファン一人一人”として見てくれるから。
他の配信者とかはファンを”ただのファン達”という括りでしか見ていないだろう。だが、ぺるたそは”ファン一人一人”を見て、大切にしてくれているのだ。
そう。俺達にとっては神のような存在だ。だから俺はぺるたそを全力で応援しているし、他の人達もきっとその筈だ。
先程言ったぺるたその”病み”の部分は裏垢に載せられているものだ。
俺は自力でぺるたその裏垢を見つけた。
晒してはいない。ファンの中で、俺だけが知ってるぺるたその裏側。
ぺるたそは裏側もかわいかった。全てがかわいかった。今なら言える。我が生涯に一片の悔い無し。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます