馬車

「虹か・・・七色だしほんとに異世界ぽさがねーな」


水をぶちまけたせいで野原にかかった虹を見ながらこれで紫外領域まで見えたら子供や昆虫しか見えない花の模様とか見えるようになったのになぁなどとつまらないことをぼっ立ちで考えてたら、なんか重いモノを転がすような音が聞こえてきた。



「おっ、なんか文明のニオイを感じる音が・・・」



地平線にぽつんとちっちゃくモヤが立ち、しばらくすると日の光をキラキラと反射する黒い物体が見えてきた。


盗賊に襲われてたりするイベントかwww


助けてお姫様に感謝されてSEXインザキャッスル。


もちろんラブホテルではない城で。


うへへ、とヨダレをを垂らしてたら100メーターくらい先をフツーに通り過ぎて行った。


ダカダカダカ、とそれなりにやかましい音を立てながら。


小窓から白いカオ、金髪の美しい少女が外に視線を投げている。



後ろを六騎の装甲騎兵が重く騒がしい馬蹄を響かせながら追従してゆく。


女の子と視線は合わなかったが、六対の目とは合った。




つか、ウマて装甲された状態で巡行ツーリングできんのか??



魔物や盗賊に襲われているでもなく、そのまま遠ざかってゆく。


え?イベントは??


「あっ、そうか・・・」


襲われて無けりゃ、襲っちゃえばいんでね?


「グヘヘ・・・」


そう、ハゲチビデブのまま転生させたヤツが悪いんだよwww騎士を殺し、馬車破壊して美少女を引きずり出し、ムゴエロいこと沢山してやるぜぇえええ!!!!!


あふれ出る獣欲に押されるよう足を踏み出したとき、突然馬車の周りにデカデカと英語と日本語の文章が現れた。




Mission1―――――馬車を無事王都まで護送せよ―――――





                     reward 頭髪

















あああああああ!!!!!!!!!!!!



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