第18話 ルミア

「何で!お前がここにいる!?ルミア!」


目の前にいたのは俺が殺すと決めたルミアだった。

ルミアが勘一発の所で俺を助けてくれた

その助けが無ければ確実に殺されていた。

ルミアに俺を助けるメリットは無いはず


「ハルタ、君はここで終わり?情けないね死を受け入れるなんて、もう少し抗ってみたらどうなの?」


「君の知り合い?という事は魔族!」


ルミアは俺を守ってくれている、状況が理解できない。


「そろそろなんか喋ったら?声帯を潰された訳じゃないだろう」


「何でお前がここにいる?どうして?状況が理解できない、何をしに来た?」


「君を助けに来たと言ったらどうする?」


「俺を助けに?その理由が分からない、何でだ教えてくれ!」


一度屋敷で俺はルミアに殺される所だった

気まぐれなのかルミアはその日は見逃してくれた、見逃すのは1回だけと言い


「君を助けに来たのは私自身の為、それだけ」


「貴方、魔族だよね魔力で分かる、私と戦え、殺してやる!」


「君強いね、でも私とは天と地の差がある、ここで私と戦うのはお勧めしないよ」


俺は立ち上がり2人を見つめる

自分より格上の2人が戦いを始めようとしている


「どうせ魔族は天使様に滅ぼされる必ず、でも私は自分の手で魔族を殺したい!だから逃げる事なんて出来ない!」


「言っても分からないか、ハルタこの子殺してもいいの?」


ルミアには余裕がある、自分の方が強いと確信しているからだ。


「殺すのは駄目だ!人の命を何だと思ってる!

お前みたいな奴がいるから彼女もこんな風に魔族に恨みを持つんだ!」


「でもここで殺さないと君が後で殺されるよ?分かってる?話し合いで解決出来るとは思えないね」


「魔族は敵だ!俺は彼女の味方だ、ルミアここでお前を2人で殺す!!」


俺の殺すべき相手が目の前にいる2人なら勝てる可能性が少しはある。


「君たち2人は仲間じゃないの?さっぱり分からない」


「俺はこんな奴の仲間なんかじゃない!倒すべきはこいつだ!」


「助けに来たのに酷いねハルタ、恩を仇で返すつもり?」


「なぁ、一緒にルミアを倒そう!2人なら勝てる!」


俺は彼女に問いかける

助けて貰ったのは事実だが敵である事には変わりない。


「この魔族は貴方を助けた、その事実は揺らがない、私は2人相手でも構わない2人ともここで殺す!」


ルミアの言う通り話し合いでは解決できなそうだ。


「ハルタ、君はそこでじっとしていろ、邪魔をするなよ」


「ルミア、お前は本当に何がしたいんだ?人を殺して、俺を助けて何の目的があるんだ!」


「天使を殺す!それが私達の目的、世界を変える為にね」


「天使様を殺す?無理ね、魔王ですら天使様には勝てなかったんだから」


ルミアの目的は天使を殺す、魔王を殺した天使に復讐でもするつもりなのか


「そうかもね、でも私達は必ず天使を殺してみせる!」


「ルミア、ここで貴方を葬る、構えなさい」


彼女は再び剣を構える、それに合わせてルミアも構える


「先手必勝だ、ブラックアウト!」


















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