第18話
まだまだ暑い夏の昼下がり…
1人、部屋でテレビを眺めていると、
「…ん?電話が」
携帯電話がなっているのに気づく。花蓮だ。
「もしもし、どうした?」
『あ、もしもし?勇也。あのさ、今日暇?』
「え?まぁ暇だが…」
『!じゃ、じゃあさ、デートしない!?』
「で、デートぉ?」
「うーん、この格好でいいか」
突然デートすることになったので、急いで服を探す。
数時間前…
『ほら、私たちってこの前恋人関係になったじゃない』
「そうだね」
『だからさ、恋人みたいなことしてみたくない?』
「まぁ、確かに」
『ということで、街に出かけましょう!』
「わ、分かったよ」
「いくらなんでも急すぎる…」
とりあえずささっと用意を済ませ、集合場所へ向かう。
場所は結構な都会のところで、ちょっとでも目を離せば人を見失いそうな場所だ。しばらくして着いたので花蓮の到着を待つ。
数十分後、花蓮がやってきた。
「お、おまたせ!」
「あぁ、大丈夫だよ…」
「そっか、良かった!」
花蓮の姿はとても美しいもので、その姿は街ゆく男性の視線を釘付けにするほどだった。
「あー……花蓮、すごく綺麗だね」
「えっ、あっ、ありがとう///」
萌ええええええ!
おっと危ない。シ〇マ隊長になるところだった。
「じゃあ、出掛けよっか」
「うん!」
嬉しそうに着いてくる花蓮はさながら犬のようだ。
飼いたい…
まず俺たちはゲームセンターへ向かってみた。
かなり大きい施設のようで、至るところにゲーム筐体が置いてあった。
「わぁ…すごいねここ」
「100円、いっぱい持ってきたからな。たくさん遊べるぞ」
「ほんと!?じゃあまずあれからやろ!」
「走ると転ぶぞー」
2時間ほど、俺たちはゲームセンターにいた。
「見てー、おっきいぬいぐるみ」
「おぉー、よく取れたな」
「ふふん!私にできないことは無いのよ」
「そりゃ結構」
時計を見る。そろそろ昼だ。
「もう昼だな、飯でも食べに行こう」
「うん、分かったわ」
適当な店を探し、中に入る。
「いらっしゃいませー、何名ですか?」
「2人です」
「はーい、ではこちらの席へどうぞ」
店員に案内され、席に座る。
「ねぇ、ここなんの店?」
花蓮が尋ねる。
「ここは洋食店だな。パスタやピザが出てくるんじゃないか?」
「へぇ、いいわね」
どうやら好感触のようだ、よかった。
しばらくメニューを見ていると、店員がやって来る。
「ご注文はお決まりでしょうかー?」
「あ、俺はハンバーグステーキで」
「私はえっと…うーん、同じのもう1つ」
「分かりましたー、ハンバーグステーキ2つですね?かしこまりましたー」
店員がカウンター奥へと帰っていく。
「どうした、気になるもの無かったのか?」
「いやー、むしろ逆で…ちょっと選べなかったわ」
「あぁ、そういうこと…」
「お待たせしましたー、ハンバーグステーキセット2つでーす」
「あ、ありがとうございます」
「ありがとうございまーす」
運ばれてきたハンバーグを受け取る。
「いただきます」
「いただきまーす」
ハンバーグを1口食べる。
うまい…これはなかなか悪くないハンバーグだな。
結衣のハンバーグには1歩及ばないが。
「う〜ん、おいし〜」
花蓮は嬉しそうにハンバーグを頬張る。食べるたびに幸せそうな表情をしている花蓮はなんだか輝いて見えた。
「ごちそうさま」
「ごちそうさまー」
食べ終わったのでレジへ向かい会計を済ませた後、再び外へ出る。
「じゃあ、次あっちね」
「うん」
今度は服屋のほうへ向かう。
すると、目の前に面白い光景があった。
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