雪の王子と氷の姫
あるところに、雪の王子という美しい少年がいました。
彼は雪の国の王子で、白い髪と青い瞳を持ち、雪のように冷たく清らかな心をしていました。
彼は雪の国の人々を愛し、人々も彼を慕っていました。
しかし、彼には一つだけ悩みがありました。
それは、自分の心が動かされる、愛すべき恋人が見つからないということでした。
雪の国の女性たちはみな、彼に惹かれていましたが、彼はどの女性にも心を動かされませんでした。
彼は自分の心に火を灯すことができる女性を探していました。
ある日、雪の王子は氷の国へと旅立ちました。
氷の国は雪の国の隣にある国で、氷のように美しく強い人たちが住んでいました。
ですが、彼は氷の国の女性たちにも、やはり心を奪われることはありませんでした。
そんなとき、彼は氷の姫と出会いました。
彼女は氷の国の姫で、白銀の髪と氷のように透き通った瞳を持ち、氷のように美しく、そして冷たい心をしていました。
彼女は氷の国の人々を愛し、そして人々も彼女を慕っていました。
しかし彼女には一つだけ悩みがありました。
それは、自分にふさわしい恋人が見つからないということでした。
氷の国の男性たちはみな、彼女に恋をしていましたが、彼女はどの男性にも心を動かされる事はありませんでした。
彼女は自分の心に温もりを与えることができる男性を探していました。
そんな折、雪の王子と氷の姫は、運命的な出会いを果たします。
雪の王子と氷の姫は、出会った瞬間、その一瞬で互いに惹かれあいました。
彼らはお互いの美しさと強さに感嘆し、お互いの冷たさと孤独に共感しました。
彼らはすぐに恋に落ちました。
しかし、彼らの恋は周囲の人々に受け入れられませんでした。
雪の国の人々は、雪の王子が氷の姫に心を奪われてしまったことに悲しみ、氷の国の人々は、氷の姫が雪の王子に心を開いてしまったことに悲しみました。
最初、人々は二人の恋を認めませんでした。
ですが、彼らの恋は強くどんな困難にも負けませんでした。
彼らはお互いに誓い合いました。永遠に一緒にいると。
そうしていると、徐々に、人々も二人の恋を応援する様になりました。
二つの国の人々が心を合わせて、二人の恋を応援したのです。
二人はとても喜びました。
人々に自分たちの恋を認めてもらえたのが、とても嬉しかったのです。
しかし、それ以外にも、彼らの恋には一つだけ問題がありました。
それは、彼らが触れ合うとき、お互いの体温が下がってしまうということ。彼らはお互いにお互いを温めることができませんでした。
二人はお互いに愛し合っていましたが、お互いを傷つけ合ってもいたのです。
彼らはそれでも一緒に居ようとしました。
ですが、やがて二人の体は限界に達しました。
彼らはお互いの腕の中で息を引き取りました。
二人の死体は雪と氷に覆われ、永遠に一緒になりました。
彼らの恋は悲しくも美しいものでした。
彼らは、お互いに温め合う事は叶いませんでしたが、お互いの心に火を灯すことはできたのです。
彼らは雪の王子と氷の姫として、後世に語り継がれました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます