ねことねずみ
あるところに、ねことねずみが仲良く暮らしていました。
二人はとても不思議な約束をしていました。
ねこはねずみを食べないし、ねずみはねこにいたずらしないという約束をしていたのです。
ねこはねずみのことを家族のように思っていましたが、ねずみはねこのことを恐れていました。
ねずみはねこがいないときに、ねこの食べ物をこっそり盗んだり、ねこの寝床を汚したりしていました。
ねずみはねこにばれないように気をつけていましたが、ねこはねずみの悪さに気づいていました。
でも、ねこはねずみに怒らないで、優しく接していました。
ある日、ねことねずみは森の中を散歩していました。
そんな時ふと、ねこはねずみに尋ねてみました。
「ねずみさん、私はねずみさんのことを大切に思っています。ねずみさんは私のことをどう思っていますか?」
と聞きました。
ねずみはねこに返事をします。
「ねこさん、私もねこさんのことを大切に思っています。ねこさんは私の一番の友達です」
と嘘をつきました。
ねずみは心の中で「ねこなんて大嫌いだ。ねこがいなくなればいいのに」と思っていました。
そのとき、森の中から大きな熊が現れました。
熊はねことねずみを見つけて、にらみつけました。
ねことねずみは熊に驚いて、逃げようとしましたが、熊はねことねずみよりも速く走りました。
熊はねことねずみを追い詰めて、ひとひねりにしようとしました。
しかし、ねこはねずみを守るために、熊に向かって飛びかかりました。
ねこは熊の目を引っかいたり、鼻を噛んだりして、熊を威嚇しました。
熊はねこの勇敢さに驚いて、逃げていきました。
ねこはねずみに
「ねずみさん、大丈夫ですか?怪我はありませんか?」と心配して聞きました。
ねずみはねこに「ねこさん、ありがとうございます。ねこさんがいなかったら、私は熊に食べられてしまっていました」と感謝して言いました。
ねずみはねこに対して凄く感謝しました。
その上で、ねこに対する今までの行いを、申し訳なく思いました。
「ねこさん、私はねこさんに嘘をついていました。私はねこさんのことを恐れていて、ねこさんの食べ物を盗んだり、ねこさんの寝床を汚したりしていました。私はねこさんに謝ります。これからはねこさんに正直になります。今まで悪さをいっぱいしてごめんなさい」
と。
ねこはねずみに「ねずみさん、私はねずみさんの悪さに気づいていました。でも、私はねずみさんを責めるつもりはないよ。私はねずみさんが私を信頼してくれるのを待っていました。私はねずみさんを許します。これからはねずみさんと仲良く暮らしたいです」と許してあげました。
ねことねずみは抱き合って、森の中を仲良く帰っていきました。
そして、ねことねずみはずっと仲良く暮らしましたとさ。
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