第23話 自宅療養と言う名の家庭内別居

 コロナ陽性で会社行くのかよ!


 と怒られそうだけど、しがない家族二人会社の自営業みたいなもんなんで勘弁してください。



 私のコロナ陽性で焦ったのは、相方だろう。

 現在彼の仕事はありがたいことにかなり忙しい。


 大黒柱兼稼ぎ頭のため、彼になにかあるのが一番ヤバい。


 ほぼほぼ24時間一緒にいるので、その彼に伝染ってないかどうか心配だし、彼もまた不安だったとおもう。

 

 ただ、私に咳症状がないので、飛沫感染のリスクはかなり低いのではないだろうか。



 会社で自分のタスクを整理し、手配するものを手配し、来週火曜日まで休むための段取りと、引き継ぎ書類だけ作って帰宅。

 そこからは完全に相方とは家庭内別居。


 彼は居間に寝床スペースを作り、私は寝室に籠もり、彼が居ない間に自分の食事を用意し寝室で食べる。


「家の事は何もやらなくていい。菌が散る」

「菌じゃないよ。ウィルスだよ……」

「おなじようなもんじゃん」

「はいはい……(説明面倒)」


 伝染されることへの緊張感が半端なく、すれ違いざまに話しかけるなとまで言われ、さすがに凹む。


 彼の責任感と危機管理能力故の事なので、仕方なしと受け入れるしか無い。


 そんな彼に気を使い、タオルはペーパータオルを使い、食器は自分で洗って乾かしたのを使い、調理器具も小鍋以外使わない。


 お風呂はシャワーで済ませる。会話は極力せずにXやメッセンジャー使用。そんな療養生活を送っているが、元気になってきてから思うのは、


 卵おじやと、ポリッジ以外のもの食べたい――


 

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