第13話翡翠色の瞳には

また、彼にキスをした。京谷正夜と、偶然にも道端で出会い。

その偶然の出会いに、思わず。強引にキスをした。私は、なんて

淫らな女なのだろう~。まるで、繁殖期の女王バチのようだ。

自分のを大きくする為に。その辺の一般兵のハチを

捕まええて。半ば強引に、自身の子を作らせる。そんな、自分

勝手のわがままな女王バチが、私だ・・・・・・。それでも

彼に出会えってよかった。彼も、私にキスされて。嬉しそうだったし。

でも、彼に意地悪な事をしてしまった。それは「私の正体は、誰

でしょう?」とクイズみたいな事をしてしまった。まぁ、でも

いいか。きっと、彼だったら。気づくはず。私の事に気づていて

くれるはず・・・・・・そんな事を言いながら、私は、翡翠色の

瞳に一人差し指を入れて。カラーコンタクトを外す。私は、元の

瞳の色が、昔から嫌いだった。だって・・・・・・こんな・・・・・・

深淵に飲まれそうなくらい。真っ暗な瞳の色をしているだもん。

「これって、本当に、ハチの瞳みたいね」ぽつりと呟く。私は

翡翠色のカラーコンタクトを外し。元の瞳の色に戻した。その

瞳に映る景色が、昔から大嫌いだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る