FMKのみんにゃと初コラボ!【薙切ナキ】#1

 始めはただ、見ているだけで満足だった。

 いつからか、自分もそこに混ざって一緒に遊びたいと思うようになった。

 面白そうだったから、楽しそうだったから。

 なりたいと思った理由なんてそんな単純なものでしかない。


 でも、だけど、夢の始まりが劇的でなければならないなんてルールはない。

 好きだという感情一つあれば、それだけで十分なのだから。



 ■



 FMKのみんにゃと初コラボ!【薙切ナキ】



 瑠璃が薙切ナキとしてVTuberデビューを果たしてから、約2週間が経っている。

 なりたかったものには成れたけど、だからといってそこで話が終わるわけじゃない。むしろまだナキの物語は始まったばかりだ。

 VTuberになってからやりたかったことは山のように残っているし、デビューしてからも新しい目標が次々に増えていっているのが現状である。

 今回行われる箱内コラボもやりたいことの内の一つだった。


 VTuber同士の関係性という概念は、箱推しをするリスナーにとって1、2を争うくらいに重要視されている要素である。

 人数の多い大箱になるほどその傾向は顕著であるが、かといって少人数の箱だから関係性を育むことを疎かにしていい理屈にはならない。

 後々のことを考えるなら、むしろ早い段階から箱としての強さを鍛えていった方が得なはず。

 そのための箱内コラボなのであるが、瑠璃にとってそんなのは建前上の理由でしかない。

 本当は同じ事務所に属する仲間と、わちゃわちゃと仲良く遊びたかっただけなのだから。


「――じゃ、配信始めるよ」


 マイク越しにそう告げると、3人分の返事がヘッドホンから聞こえて来た。

 返事は来たけど、なにかと不安の多い同期たちだ。

 本当に大丈夫だろうかと内心思いつつも、瑠璃は配信ソフトの配信開始ボタンをクリックした。


:お

:はじまった!

:キター!

:ニャキちゃんこんばんにゃー


 配信画面に薙切ナキの2Dモデルが表示され、同時にチャットも反応し始めた。

 同接は1600程度。トップ層の同接を考えると高い数字とは言えないが、悲観するほど低い数字でもないのもまた事実。むしろナキのチャンネル登録者数を考えるとこの同接は若干多いくらいだ。

 いずれはもっと多くの人に見てもらいたい。そんな野望を抱きつつも、瑠璃は一旦数字のことを忘れ去る。

 今はコラボに集中するときだ。


「みんにゃ~、配信始められたかにゃ~?」


 瑠璃は人格を薙切ナキに切り替えて、口調と声を配信用のそれにしっかりとチューニングした。

 デビュー直後こそ照れ臭かったが、今は一切臆することなくナキになることが出来ていると自画自賛している。


『オッケーデース!』


『ごきげんよう~』


『こっちも配信開始したわよ。ん? ☆ちゃんの声大きくて、ナキちゃんの声小さい? はいはい』


 同期3人の方の配信も始まったようだ。

 恐らく自枠のリスナーに指摘されたであろう小槌が音量調整をしているのが分かった。

 ナキが流れているチャットを見ると、こっちにも幽名の声を大きくして欲しいと要望が来ていたので、通話ソフトを弄って個別に音量調整をしていく。


 こういうのもコラボ配信あるあるの光景だよね、とナキは思った。

 リスナー側からどう聞こえるかだけは、配信が始まってからじゃないと分からないので仕方がない。


『マネージャー、調整お願い致しますわ』


『姫ちゃんは通常運転だなぁ』


 当然のようにマネージャー七椿を呼んで音量調整をしてもらう幽名に、小槌が感心したような呟きを漏らす。

 そんな一幕にナキとステちゃんが笑い、チャット欄でもささやかな緑化運動が催された。

 場がほどよく和んだところで、次のステップだ。


「えっと……それじゃ、自己紹介とかしとく?」


『じゃ、言い出しっぺからどうぞ』


「はーい」


『皆様ごきげんよう~、幽名姫依ですわ~』


「今のにゃがれ流れで、にゃんで姫様が先に挨拶してるの」


『?』


 天然マイペースなお嬢様は今日も絶好調な様子だった。

 リスナーは面白がってるので文句はないけど。

 配信は面白ければ全部許される、面白さこそが正義なのだ。


「じゃあ改めて――FMK所属新人VTuberのにゃきり薙切にゃきナキだよっ! 今日は初めての箱内コラボでちょっと緊張してるけど、みんにゃヨロシク! ……はい次!」


『次はワタシがイキマース!』


 雑に進行を促すとステちゃんが名乗りをあげた。


『FMKのキボーの星、ウタッテ踊れテ戦える、スーパーアイドル系VTuberのスターライト☆ステープルちゃんデース! ステちゃんと呼んでくだサイ!』


 残念ながらステちゃんがリスナーから『☆ちゃん』とか『星』とか『☆』と呼ばれていることをナキは把握している。

 一回馴染んだ愛称は容易には変わらないので、ステちゃん本人がどれだけ頑張っても☆呼ばわりが減ることはないだろう。

 小槌のように、箱内ですら☆と呼んでる人間もいることだし。

 で、最後の自己紹介はその小槌だ。


『みんなオハヨー、どう景気は? あたしは残金80円。みなさんご存じ、金廻小槌。誰か倍にして返すのでお金貸してください』


「小槌はその前に、にゃきナキにお金返してね」


『金さえ入れば直ぐにでも返すんだけどなー』


「パチンコに行くお金はあるのに?」


『うっ』



:草

:クズエピソードに事欠かない女小槌

:ナキちゃんのお金もう戻ってこなさそう

:金を貸す時は返って来ないものと思わなきゃダメだから……

:借金あるのにパチンコとか狂ってるよ



 ナキのリスナーで小槌を知らない人間はほとんどいない。

 小槌にお金を貸していることを公言しているからというのもあるが、それ以上に小槌本人が築き上げた知名度が一番のウェイトを占めている。FMKトップの登録者数は伊達じゃないということだ。


 だけどFMKにはステちゃんや幽名、それにナキもいる。

 今日はコラボを通して互いのリスナーに、FMKには小槌だけじゃなくて他にも魅力的なVTuberがいることを知ってもらいたい。

 そしていつの日か、このFMKをどのVTuber事務所にも負けない最強の箱に育て上げるのだ。

 この配信は、その野望のための大いなる一歩なのである。


「今日はFMK初の箱にゃいコラボだけど、みんにゃ緊張とかしてにゃい? 大丈夫?」


 なんとなく、流れで進行役になったナキは、探り探りに話題を振ってみる。

 緊張してるかと問うたものの、小槌や姫様や☆は緊張なんて感情とは無縁の存在な気がしなくもない。

 むしろ一番緊張しているのは自分まである。


『んー、まあ、一緒に配信するのは初めてだけど、事務所では結構顔合わせてるし緊張とかはないね。むしろ心強いかな』


「おぉ、小槌らしからぬ、まともにゃ返しだね」


『ナキちゃんはあたしのこと何だと思ってるのかな?』


 わりとクズだと思ってます。

 とまでは言わないが、小槌に関してはこのくらいの扱いをしてもギリ許されるかなとナキは思っている。

 あんまりやり過ぎると不仲営業になってしまうが、弄りの範囲を越えないように毒を吐くなら笑いの範疇に収まるだろう。

 実際リスナーにもややウケしてるようなので、小槌相手にはしばらくはこのスタンスで行こうとナキは決めた。


「姫様は?」


『このソリティアというゲーム、ルールは単純ですがなかなか奥が深いですわね』


「にゃんでもう始めてるの!?」


 相変わらず自由奔放な幽名は、一人用のゲームを黙々とプレイしていたようだ。

 さっきから地味にカチカチとマウス音が聞こえると思ったら犯人は幽名だったらしい。

 まあ、この様子だと聞くまでもなく緊張なんてしてないだろう。


「☆……ステちゃんはどう?」


『チョット緊張シテルかもデース! というか、イマ、☆って呼びソウにナッテマシタ?』


「いやぁ、だって色んにゃ人が☆って呼んでるから」


『☆は飾りナノデ、ステちゃんと呼ぶコトをスイショウするデス!』


 そう言われると☆と呼びたくなるのが人間のサガだろう。

 何より☆の方が短くて言いやすい&打ちやすいし。


:空気感悪くないね

:みんなキャラ濃いw

:姫様ずっとカチカチやってるの草

:小槌も案外まともなんだな

:まとも……?

:☆~


 チャットも和やかな雰囲気が流れており、配信の掴み自体は問題なかったように思う。

 同接も微増。あまり数字を意識し過ぎるのも良くないが、微増だ。

 配信が始まってから同接が剥がれ落ちていくようなことがなくて一安心。

 ナキは内心でホッと息を吐いた。


『クリアですわ』


「まだやってるし」


『もうワンプレイしても?』


「待った待った」


 ナキと幽名のやりとりを見て、小槌と☆が笑い声をあげた。


『あっはっは。じゃあ、姫ちゃんだけに遊ばせとくのもアレだから、あたしらもボチボチ始めますか』


「そだね、お喋りはゲームしにゃがらでも出来るし」


 そんな感じのゆるい空気感で、配信は進んでいく。


「今日はみんにゃでトランプゲームをしにゃがら雑談していくけど、どのゲームからやりたいとかあるかにゃ?」


『結構何でもあるわね、このサイト』


 小槌の言うように、トランプを使ったゲームならほぼ全て取り扱っているのではというほどのラインナップだ。

 とはいえ、あんまりマイナーすぎるルールだと遊び辛いし、4人でプレイ出来るものとなると更に数は絞られる。

 それにこの集まりには幽名がいるのだ。


「トランプ初心者もいるから、簡単にゃルールのゲームから始めるのが良いと思うんだけど」


『トランプ初心者ってあんまり聞かない単語よね……』


:トランプ初心者は草

:姫様は箱入りだから仕方ないね

:俺もトランプで遊んでくれる友達いなかったからトランプ初心者名乗っていい?


 ナキのリスナーの間でも、幽名が箱入りお嬢様なのは既に周知の事実になっているようだった。

 というか遊んでくれる友達がいなかったというのはまた別の話だろ。


『ハイハイ! ワタシ、最初はDominoが良いと思いマース!』


「どみの?」


『なにそれ』


 ☆がDominoとかいう謎のゲームを提案してきたが、ナキと小槌はルールが分からずに疑問符を浮かべる。

 その反応に☆がちょっとだけ大袈裟に『ホワッツ!?』と驚いてきた。


『アッ、ソウデシタ。Dominoはニホンではあまりメジャーではナカッタデシタネ』


「どんなルールなの?」


『Sevens……7並べとホトンド同じルールのゲームデス!』


 気になったので調べてみると、確かにDominoとやらは7並べとほぼ同じルールのようだった。

 7並べが7のカードを最初に並べる所からスタートするのに対して、Dominoは場に何も出ていない所からゲームを始めるらしい。

 一番最初の手番を与えられたプレイヤーは、好きなカードを一枚場に出す。

 以降のプレイヤーは、最初に出されたカードと同じランク数字のカードか、もしくは既に場に出ているカードと同じスート絵柄で尚且つ隣接する数字のカードを場に一枚出す。出せない場合はパスになるが、パスは3回までで4回目になると負けが確定する。そして最初に手札がゼロになったプレイヤーの勝ち。というルールらしい。

 ようするに7から始まらない7並べという感じだ。


『ふーん、7並べにもそんなローカルルールがあるのね』


『イヤイヤ、ドッチかとイウト、Dominoのホウが元ネタなのデスガ』


 ☆がそう主張しようとも、リスナー含めて誰もDominoの方のルールを知らないようだし、ここ日本じゃどう足掻いてもDominoがローカルだ。

 ちなみにナキたちが遊ぶトランプゲームのサイト『トランプビッグバン』には、ちゃんとDominoも用意されていた。流石だ。


「面白そうだけど、それにゃらルールを把握してる人数の多い7にゃらべ並べからでよくにゃい?」


『ワタシはソレでもカマイマセン!』


 Dominoでも遊べるが、やはり最初は分かりやすい所から入ったほうが視聴者的にも優しいだろう。

 ☆も特に異存はないようだった。


『じゃ決まりね、最初は7並べで』


『クリアですわ』


「いつまでソリティアやってるの」


 幽名はソリティアが気に入ったらしい。

 それはそれとして、最初に遊ぶのは7並べになった。


 ■


 7並べは数あるトランプゲームの中でもポピュラーな部類に入るゲームの一つだ。

 ルールも難しくなく、それでいて運だけに勝敗が左右されない戦略性も含んでおり、子供でも大人でも広く楽しめるゲームとなっている。


 7並べのジャンルはストップ系――ルールに従って手札を場に出していき、最初に手札をゼロにしたプレイヤーが勝者となる。

 場にはまずそれぞれのスートの7が並べられる。各々のプレイヤーは自分の手番にカードを一枚場に出せるが、場に出ているカードとスートが同じでランクが隣り合っているカードしか場に出せない。

 つまり7しか並んでいない最初の状況で出せるのは、6か8だけということになる。

 場に出せるカードが無い場合はパスとなり、パスを4回してしまうと負けとなる。

 パスは出せるカードがある場合でも任意ですることが出来る。

 以上が7並べの基本的なルールである。


『――って感じなんだけど、分かった?』


『大体分かりましたわ』


 小槌の確認に、幽名が全てを理解したような空気感で返答した。

 7並べのルールを知らない幽名に、小槌が要点を掻い摘んで説明してくれていたのだ。

 その説明の仕方が意外と丁寧で、小槌は馬鹿だけど馬鹿じゃないんだとナキは内心で失礼なことを思ったりもしたが、それは流石に口には出さない。


『まさか7並べもやったことがないなんて驚きだわ』


『お手数おかけしますわ』


「姫様は箱入りだからね、仕方にゃいね」


 幽名は知らないだけで物覚え自体は悪くない……というか物覚えは早い。

 それは先日の料理配信でそつなくクッキーを焼いてみせたことや、タイピング速度が既に世界レベルであることからも分かる。

 だから一度しっかりとルールを説明さえしてしまえば、後は問題なくゲームを遊ぶことが出来るはずだ。

 ただ、ルールの表面を把握しただけでは足りないのがゲームというもの。

 勝つためには定石を学ばなくてはならない。

 まあ、そこは遊びながら覚えていけばいいだろう。

 そう思い、ナキはあえて必要以上の口出しを控えることにした。

 なにより説明ばかりではリスナーも飽きてしまうだろうし。


「それじゃ始めよう。にゃきナキがホストやるけど、ルールはデフォルトで良いよね?」


『ジョーカーはナシデスか?』


「初心者もいるし最初は難しいルールはにゃしにしよ」


『オッケーデース。腕がナリマスネ! コヅチには借りがありますカラ、ココデ雪辱ヲ晴らせてもらいマスヨ!』


『ふふふ、あたしの趣味は☆ちゃんみたいなリベンジ野郎を返り討ちにすることよ。悪いけど負けるビジョンが見えないのよね。格の違いってヤツを教えてやるわ』


『皆様お手柔らかに~』


 こうして7並べが緩い空気の中始まった。


 ■


『チョット! 誰デスカ! ♠の10をずっとダサナイで隠してるヒト!』


『知らないわよ! それよりも♥の6を持ってるの誰!? あたしもうパス出来ないんだけど!!』


 数分後、配信には☆と小槌の絶叫が木霊していた。

 7並べで勝つためには、自分の手札を無くすよりも他のプレイヤーにパスを4回使わせるための戦略が重要になってくる。

 同一スートの隣接するランクのカードしか出せないというルールがある以上、誰かが意図的にカードを堰き止めてしまえば、必然的に場は停滞してパスを選ぶしかなくなるプレイヤーが出てくる。

 そういう状況を、自分が不利にならない範囲で作り出すのが7並べの定石というものになる。


『ゼッタイにコヅチが隠してるデス!』


『そっちこそ早く出しなさいよ!』


『無いソデはフレマセン!』


『醜い争いですわね』


 幽名が上から目線で優雅に争いを俯瞰しているが、その争いを引き起こしている原因の一端は幽名にある。

 ナキの手札には♠の10はあるが、♥の6はない。

 状況的に考えて♥6は幽名が握っているのだろう。

 ルールの把握のみならず、定石の理解まで早いとは……。

 素知らぬ顔で小槌と☆の争いを眺めるその様は、まるでデスゲームに参加させられて阿鼻叫喚する債務者を酒の肴にする富裕層のような貫禄すらある。

 ナキは末恐ろしいものを感じながら、意図的にパスを選択して☆に手番を回した。


『モー! パスデス!』


『やーい! 最下位! 雑魚乙!』


「そういう小槌は3位確定にゃんだけど」


 ☆と小槌が4回パスをしたことで、二人の残り手札が場に吐き出される。

 その穴を埋めるように、ナキと幽名が交互にカードを出していった。


『あがり、ですわ!』


「姫様の勝利ー、おめでとー!」


『カード止めてたのお前らかよ! 性格悪いわよ!』


『モッカイ! モウ一回やるデス!』


 往生際の悪い二人のために、仕方なくもう一度7並べを選択。

 しかし結果は大して変わらず、今度はナキが1位で幽名が2位、☆が3位の小槌が4位だった。

 どんなゲームでも勝つのは気持ちが良いものだ。

 それに小槌と☆がいい塩梅に断末魔を上げてくれているので、配信的にもかなり美味しい感じになっている。しかも小槌は開始前からイキってからの大負けなのでポイントが高い。抑える所を抑えてきている感がある。

 最初はトランプなんて配信映えしなさそうと思っていたが、なかなかどうして盛り上がるものだとナキは考えを改めた。


「どうする? にゃき泣きの一回が欲しいにゃら、もっかい7にゃらべでも良いけど」


 気前よくナキが再戦を提案する。


『それじゃお言葉に甘えてもう一戦――と言いたい所だけど、その前にあたしから一つ良い?』


「うん? ハンデでも付ける?」


『ハンデなんていらないわよ』


 ナキが冗談交じりに煽るが、しかし小槌は怒るでもなくやけに冷静に返してきた。

 そして言う。


『どうせならさ、次のゲームから何か賭けて勝負しない?』


「にゃ――」


 予定にない小槌のアドリブに、ナキは一瞬言葉を失うのだった。

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