第3の時間 託された時
第22話 3年後
エリシアside
エリシアは世界での人間の暮らしに戸惑いながら生活をしていた。
料理、洗濯、買物、リアの育児を手伝ったりしていた。最初はわからずじまいで困ったがアリアスやレンが丁寧に教えてくれた。
後はアリアスの家をエリシアが暮らす為にレンが改装してくれた。本当に器用だなと思った。
レンは1週間に1回ぐらいの頻度で家に見に来てはアリアスとリアの体調を確認しに来たりしている。
生活する為にお金が必要ということを知りレンとアリアスに相談したらレンが(エリシアちゃんの生活費は私が出すから問題ない)と言われた。
アリアスのほうも追放された際にお金はある程度はいただいたらしいので今のところは生活に困ることはない。
そして、あっという間に3年の月日が流れ、リアが3才になった。
現在、私はリアと遊んでいる。アリアスは食事をつくっている。
(リアの過去を覗いた際に3才の時にアリアスは病気で亡くなるとなっていたが)
アリアスの顔色、表情を観察する。
(今のところ、病気になるような兆候もない)
アリアスはリアのほうを見る。
「エーリ、エーリ」
リアは私の名前をエリシアとは呼びにくいのかエリと呼んでいる。
(リアのほうは感情が出ていて、しゃべってはいるな)
リアの目をエリシアは覗き込む。
「エーリ?」
きょとんとした表情でリアもエリシアの目を覗き込む。
(リアは可愛らしいな)
エリシアは優しい笑みを浮かべる。
(今の暮らしの環境を守りたい)
エリシアは真剣な表情になる。
(しかし、アリアスの生命の時間の流れも変化がなく正常だしな)
エリシアは人の生命の時間の流れが見えている。
亡くなる兆候がある者は生命の時間の流れが速くなる。
(考えられるとしたら、毒か何かで外部から何かしらされて、意図的に病死させた可能性の線だな)
エリシアは固い表情をして考える。
(現状、レンが診察に来てるし、私も常に外出以外はアリアスと一緒にいる)
エリシアはアリアス、リアを見る。
(リアの過去で見れる部分も限られてはいるからな)
エリシアは複雑な表情になる。
(現状だと誰かが介入して来るのであれば私がいる限り防ぐことは出来るはずだ)
エリシアはやわらかな表情になる。
(このまま行けばリアとアリアスの生活を維持出来るはずだ)
この後の未来を浮かべ笑顔になる。
「エリシア、表情をコロコロ変えてどうしたの?」
アリアスは食事をつくり終えてテーブルに持ってくる。
「今の生活の暮らしが良いと思ってな」
エリシアは笑顔で答える。
「そうですね」
アリアスも笑顔でエリシアを見る。
「アリアスとリアの幸せな生活を守りたいな」
エリシアはリアを見て笑顔になる。
「エリシア」
エリシアの名前を呼ぶとアリアスは一瞬だが悲しげな表情を浮かべる。
「なんだ?」
アリアスの悲しげな表情が見えたことにエリシアは戸惑う。
「……一緒にリアちゃんのことを見守ってね」
アリアスは笑顔でエリシアに言う。
「……ああ、そうだな」
エリシアはアリアスの言葉に重みを感じた。
「リアのことを守ってね」
アリアスは真剣な表情でエリシアの瞳を覗き込む。
「ああ、守って見せるさ」
エリシアも真剣な表情になりアリアスの瞳を覗き込み話をする。
「エリシアになら託せそうね」
アリアスは力のない笑みを浮かべて言葉にする。
「アリアス?」
エリシアはアリアスの言葉に大きな違和感を感じた。
「?」
アリアスは膝をつき倒れる。
「アリアス!」
アリアスに声を掛けるが返事がなかった。
そして、アリアスの時間が止まろうとしていた。
------------------------------------------------------------------------------------作者「22話書いたぞ!」
エリシア「……作者、大丈夫か?」
作者「何がですか」
エリシア「今日リアルでメンタルブレイクされたんだよな?」
作者「されましたが書いていれば気が紛れますからね」
エリシア「そうか、あんまり無理するなよ」
作者「ありがとう」
感情と命を失った少年と女神。過去に戻り少年を幸せにします。 牧村和樹(グレイレッド) @gurei0507
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