第4話 永遠(時間)の存在者 

 ???side 


 私はなにも変わらない同じ空間を過ごしていた。


 どれだけの時がたったのかわからないまま私は永遠の時を過ごしただろう。


 私は死ぬことも出来ないまま、この空間を永遠に過ごすだろう。


 そして、この空間、建物には人は入ることが出来ない。


 何故入れないのはそれは、神域しんいきだからである。


 神域はあらゆる生物が持つ能力スキル魔力を感知する。


 神域は能力スキル魔力を感知することによりその場所を認知する事が出来ず生物は無意識に通りすぎて行く。


 この世界ではあらゆる種族やモンスターには生まれつき能力スキル、魔力は必ず一つは開花する。


 神域に入れるのはだけが入ることが出来る。


「……?」


 彼女は空間、建物内に違和感、気配を感じた。


(ここに入った者がいる?)


 彼女は違和感、気配に驚く。


(この世界には神域に入れる者はいないはず)


 彼女は気配をする者を待つと服が汚れボロボロになった少年が建物に姿を出す。


(子供?どうして子供がここにいるの?)


 彼女は子供がどうして入ることが出来たのかわからずに観察する。


(目の光が失われていている。この少年は生命の時間は長くないな)


 少年は何かを覗き込み近づき始める。


(何をするんだ?)


 彼女は少年はふらふらになりながら目的の物に近づいた。


(古びたハンマー?)


 少年は突然、取り憑かれたようにハンマーを持ち叩き始めた。


(……命の無駄遣いだな)


 彼女は少年が取り憑かれたように叩く姿を退屈しのぎに観察する。


「?」


 叩いてる様子を見て彼女は疑問に思った。


(おかしい?)


 少年は何も変化がないまま叩き続ける。


(神封石しんふうせきに近づいても吸われてないし取り込まれないだと?)


 神封石は神さえも封印出来る神域にしか存在しない金属であり鉱石である。


 神封石は近づいた者の神力、能力、魔力を吸い付くす。吸い付くされた者は神封石に取り込まれる。


 取り込まれた者は死ぬことも出来ずに生ける存在者になる。さらに何も感じることも出来ずに永遠に同じ空間と景色だけを見続ける。


 死のうとして壊れようとしても、元に再生される。


 どうすることも出来ずに最後は植物人間のように思考が壊れて永遠に眠る、取り込まれた存在、永遠(時間)の存在者になる。


(取り込まれないが残りの生命の時間はつきるだろう)


 彼女は、錆びた金属を叩いてる少年を見続け観察する。





 


















 どれだけの時間がたったかわからないまま少年を見ているとハンマーを落とし膝をつき少年は倒れる。


(生命の時間の終わりが来たか)


 少年が死ぬまでの残り時間を彼女は覗き込む。


(少年はどうして無駄なことをしたんだ?)


 彼女は少年がしたことに疑問に思う。


(お母様は言っていたが、神封石は神力、能力、魔力を持つ者には破壊することが出来ないと言ってたな)


 彼女は過去に言われたことを思い出す。


(……そうか、おそらくだが少年は能力、魔力を持たないから神域に入れたのか)


 彼女は考え疑問を解消しようとする。


(だが、全く能力、魔力を持たない者が生まれた話しは聞いたことはない)

 

 少年の呼吸が止まり命が消えそうになる姿を見る。


(だが、退屈ではなくなった)


 彼女は少年を覗き込み考え始める。


(……もう少し少年には退屈しのぎに付き合って貰おうかな)


 彼女は命の時間が止まる少年に小さな白い光を放つ。


(神封石では神力は使えないが刻印はできる)


 小さな白い光は少年の体内に入り消える。


(これで少年は◯ぬことが出来ずに◯に戻り再生される)


 彼女は歪んだ笑みを浮かぶる。


(少年に私の刻印を結んだことで思考力は上がり成長速度が上がる)


 動かなくなった少年を見る。


(一度命を失って止まったなら私の退屈を満たしてくれる生奴隷せいどれいもとい、生ける奴隷になって貰おう)


 彼女は笑みを浮かべておもちゃを見つけたような目で少年を見る。


(これからあなたも永遠時間の存在者だ)


 彼女は呆けた笑みを浮かべる。


(私の退屈を満たす為に簡単に壊れないでね)













 刻印を少年に付与、交わされた時に少年は永遠の存在者となった。














 そして、



 








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 このお話は1話目の別sideの話になります。


作者「4話目書いたぞ!」


???「お疲れ様、作者」


作者「あ、ありがとう」


???「ところで作者4話目はやけに力が入ってないか?」


作者「昨日参謀役、兼アドバイザーさんに相談したら4話目に本気出せと言われました」


???「なぜ、4話目」


作者「勝負する話数、言うなれば鬼門の話数がある見たいです」


???「ふむ」


作者「4話目と7話目が鬼門らしく序盤の一番良い場面を書き上げるポイントになるらしいです」


???「なるほど」


作者「とまあ、昨日の作戦会議部屋で決まったことですな」


???「作者、自分がたてた部屋でやったのは本当に作戦会議なのか?」


作者「……作戦会議ですね」


???「私から見たら途中ワイワイ話してたようにしか見えなかったんだが」


作者「しっかり作戦会議はしてましたし息抜なんですよ」


???「息抜きはほどほどにな作者」


作者「わかりました。ボス」



もし良かったらこちらの作品もお願いします。

「感情を失った僕は《厄災、破滅、絶望の女神》と一緒に住むことになりました」リンク↓

https://kakuyomu.jp/works/16817330659877612214

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