※読み合い企画からのレビューです
物語は、成績こそ良いものの魔法の使えない主人公・鳩原那覇と、学園に侵入してきた少女・ダンウィッチの出会いから始まる
異世界から訪れたダンウィッチの目的は、「鍵」を入手し、自分たちの世界を救うこと
そんなダンウィッチに心惹かれた那覇は、彼女と行動を共にすることになる
ここで面白いのは、各人には各人の思惑があり、それが必ずしも一致していないということだ
那覇とダンウィッチですら、行動こそ同じだが、その目的は異なっている
単なる仲間ではなく、彼ら彼女らがしっかりと「人間」として描かれている証拠だ
また、これは賛否あるだろうが、クトゥルフ要素にも着目したい
レビュー者はクトゥルフ神話TRPGを嗜んでいるので、時折出てくる名前や現象が何を表しているのか大まかにわかり、それが面白さの一助となっている
とは言え、それは加点であり、まったく知らなくても問題ないように書かれているので決して減点要素にはならないだろう
登場人物たちもそれぞれ魅力的だが、個人的にはオリオン・サイダーが好きだ
まだ第六章までしか読んでおらず、これから佳境を迎えるところであるため、わくわくしながら続きを読むことにしよう