第2話 恐山菩提寺からきた巫女?

「早く探さないとヤバいかな」


 バスガイドさんは眉唾物の情報か噂話を俺に流したのだろうけど、本物は本物だ。


 本物なんてそこら辺に本当にあるんだ。

 ほら、俺の後ろにもある。


 ろくろ首だ。


 俺は神社の鳥居まで走った。

 鳥居は古ぼけていて、葉や枝で覆われている。

 鳥居に入ると、そこまでは追ってこないのか、ゾクリとした時からあった鳥肌がなくなってきた。 


 これが本物……魑魅魍魎だな。


「浮かばれない魂なんて、そこら辺にごまんといるんだよ。そんな魂は魑魅魍魎となるんさ。あんたも気をつけな。あんまり下ばかり向いていると、いつか足を引っ張られるさね」


 昔、おばあちゃんが言っていたっけ。


 俺は後ろと下を見ないで、境内の玉砂利の上を歩いた。


 掴まったら喰われてしまう。

 だから、逃げるか隠れたりするのが一番だったりするんだ。

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