2.【今は自堕落】
机の上に転がって絡まってる有線イヤホン。
鼻をかむ用の箱テッシュは残り一枚しかない。
口から力なくテロリと垂れた一枚の奥に箱の底が透けて見える。
飲みかけのぬるい緑茶。
底に残された200mlにも満たない緑色はプラスチックの凸凹に沿って輪郭を持ち、結露にそなえて置いたコースターの上に鎮座している。
ずいぶん前からこんな状態な気がする。
動かす気にも、動く気にもなれない。
時計の針は関係なく右に回り続ける。
ベッドの上で上半身だけ起き上がらせた状態で、ぼうっと机の上の散乱を見つめている。
ぼうっとしている。
外はきっと蒸しているのたろう。
夏季の午後三時頃のことだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます