理由
次の日
なかなかのポカポカ陽気だったので、寒くは、ない!
…
残念っす‼︎
えぇ、とっても。
なぜなら…
今日も瀬伶菜が手を繋いでくれるかもしれなかったのに…。
あーあー、残念ーと思って大学の中を歩いていたんですよ。で、お昼を買いに行こうかなぁと歩いていたら…
⁉︎
えっ⁉︎
だれかがオレの手を後ろからギュッとしてきたんです…。
冷たくて細い手…
こ、コレはまさか…もしかして…瀬伶菜⁉︎
慌てて後ろを振り向くと…
‼︎
やっぱり瀬伶菜じゃんっ‼︎
でさ、オレの手を目で辿ってみると…瀬伶菜と繋がっております‼︎
え、今日あったかいよね?なぜおててを?
「瀬伶菜、寒いの?」
オレの問いかけにふるふると首を振る瀬伶菜。
え?寒くないの…?と繋がった手に視線を向けると、慌てて訂正する瀬伶菜がうんうん、寒い寒いよ…と小声で言いながら、首を縦に振った。
…
あら?
瀬伶菜…もしかして昨日も寒いから手繋いできたわけじゃなくない?
こ、これはもしかして…オレが告白をされたから、だれかと付き合わないでアピールしてるんじゃね⁉︎
これは、瀬伶菜からのアピールなのだとオレは感じとった。
わかったよ!瀬伶菜!オレも瀬伶菜を大好きだよ〜ってなわけで、さっそく瀬伶菜に
「オレたちさ、付き合う?」
と意を決して聞いてみた。
そしたら…そしたら…さ、まさかのお首フリフリされました。
…一撃で振られましたよ?
あれ?
じゃあ、瀬伶菜はなぜオレにこんなことを…⁇
ん?
よくわからないけど、手を繋いだままオレたちは、食堂へと向かうのでありました。
⁉︎もしかして、瀬伶菜…ストーカーにあってるんじゃ…
「せ、瀬伶菜…もしかして、ストーカーにあってたりする?」
ふるふるふるふる…
首を振る瀬伶菜。
え…じゃあなんだろう。
手を繋ぐ理由…。
…
わからない。
わからないけど、ずっと繋がれたままのオレたち。
な、なんか…くすぐったい。
心がくすぐったいよ?
オレは瀬伶菜のこの手をずっと離したくないって心からそう思う。
すごいな。オレ、瀬伶菜と手繋いでんだな。
フラれたけど…
…
突然だったけど、なんだか意味もわからないけど、それでもオレは嬉しかった。
なんか、最近は瀬伶菜が近く感じるな。
まぁ、今までも休みの日とかは一緒にいるけど、からだが触れ合うとかなかったもんな。
今度、部屋でゆっくり瀬伶菜の話聞くことにでもしようっと。
学校じゃ、瀬伶菜は警戒して話さないからな。
続く。
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