第2話 朗報。私の妹可愛すぎる。

「ねぇ、綾人? とりあえず偽名考えよっか?」

「んまぁいいてぇこたぁ分かるけどよ、まあいいや、んじゃ姉ちゃん考えて」

「もっと可愛く言ってみて?」

「なんでだよ!」

「いいから〜」

「たくっ……名前付けて……ねぇね?」

(可愛すぎるだろ……)

「お、おぉ……待ってね〜……」


必死に考える風花。綾人……風花……


綾花あやか……?」

「ん、じゃあそれで」

「ところでさ?」

「ん?」

「あぐらかくんやめよか……勿体ない」

「あ、うん、ごめん」


綾人を本気で美少女に、すなわち綾花として、育てあげようとする風花。それに気づかず素直になる綾花。


「まあ夜遅いし早く寝なさい」

「えー、やだ」

「そ、じゃあもう助けるのやめよかな」

「ごめん! うそうそ、冗談だよ〜! お願い姉ちゃん! 見捨てないで!」

「はいはい、じゃあ寝なさいよ」

「うん……」

(素直だー! 可愛いじゃねぇか!)


尊いを過剰摂取した風花だった。


つ・ぎ・の・ひ


風花は一睡もすることが出来なかった。何故かって?

そりゃ妹が出来たら色々服着させるでしょ!

それが楽しみで楽しみで寝れなかったのである。


「綾人……じゃない、綾花ー? 入るよー?」

「ちょっと待ってー」

「いやー!」

「て、ほんまに入ってくるなよー!」

「まあ良いから、早く着替えるよー」

「はああああ?」

「いいから早く〜」


第1回、秋のファッションショー開催である。


エントリーナンバー1!

ワンピース!

清楚で可愛い。


エントリーナンバー2!

セーター!(Vネック)

大人かわいい!(ロリだけどね!)


エントリーナンバー3!

ブラウス!

ちょっと大きくてぶかぶかだけどそれも可愛い!


エントリーナンバー4!

スカート!

もちろん可愛い!


エントリーナンバー5!

セーラー服!

とにかく可愛い!


「だめだ……何着せても可愛い……」

「ありが…………何着着せんだよ! 終わりだ! 終わり!」

「えー! じゃあ服買いに行くよ!」

「やだわ!」

「じゃあやめとこっか、しゃーない」

「い、いや……行きたい……」

(なんなんだこいつー! あざとかわいいじゃねぇかぁ!)

「じゃ、じゃ、じゃ、じゃ、じゃあ行こっか」


同様しまくる風花だった。

いやー、ちゃんと買い物はできるのだろうか、

乞うご期待。

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