星空から投げ捨てた遺書
遠く離れた君に気づいてもらえるように
3万3000フィートから手を振った。
別れる前、君は私に言った
「空で繋がってる」って。
どうしてなんだろう
この広い空では、2人の距離は
むしろ残酷なほど深く、濃くなった。
今何してるんだろう
君はあの時みたいに
まだ星を眺めているのかな
もしそうなら、私を見つけるには
「あの丘」の工場を背にした空、北極星の真下ぐらいが丁度いいらしいよ。
もし見えたならその時私の姿は
君の目にどう、映っているのだろう
片道切符を渡された哀れな星くずは
君の目にどう、映っているのだろう
そんなことを想像してるうちに、
燃料も尽きた。
翼も失ったことだし、もうどうにもならないから最後に一つだけ
私が死んで、10年経ったら
「あの丘」でまた同じように
星を
眺めてみてください。
星降る夜の、そのひと片に
私の遺書を託しました。
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