番外編 クリスマス特別ss

今日はクリスマスなんだけど、湊は他の友達と遊んでてて琴理さんは朱里さんと一緒に遊びに行った。琴歌さんだけは家に残っているけど、一緒に出掛けようなんて言えないしなぁ。


「今日はクリスマスですけど、天さんは何かしないのですか? お姉ちゃんは朱里さんと出掛けていきましたけど」


「クリスマスに一人で出かけるのもね。クリスマスって友達とか彼女と一緒に過ごす人がほとんどでしょ? そんな中で一人で出掛けたくない」


リア充爆発しろとは思ってないけど、周りが二人以上で楽しそうに歩いてる中で一人で歩いてたらなんか思われそうじゃん。それならクリスマスなんて気にせずいつも通り家で過ごしてた方がいい。


「なら私と一緒にどこかに行きますか? お姉ちゃんも朱里さんの家に泊まるので居ないですし、せっかく特別なクリスマスなんですから」


「琴歌さんは特別なクリスマスを過ごすのが僕なんかでいいの?」


「……天さんだからいいんですよ」


「何か言った?」


「な、なんでもないです! 準備してくるので待っててください」


琴歌さんは自分の部屋に戻って行ったけど、さっきなんて言ったんだろう……? まぁいいか、琴歌さんと出かけるんだったら僕もちゃんとした服に着替えよーっと。



§



街に出てきたけどイルミネーションとかがあって賑やかだった。五時ぐらいだけどこのぐらいの季節になるともう結構暗いなぁ、琴歌さんを見失わないようにしないと。


「綺麗ですねぇ……。クリスマスだからこそより綺麗に見えてるのかもしれませんけど」


「僕はここまで寒いと思ってなかったんだけど……」


「仕方ないですね、今日だけ……ですからね?」


琴歌さんに手を繋がれた……確かに暖かいけど学校の人に見られたら普通に不味いんだけど。クリスマスだし外に出掛けてる人いっぱいるでしょ。

 ︎︎まぁ結局寒さには勝てなくてそのまま僕達は歩き始めた。


お店の中に入ってスノードームってやつを買った時に僕が弟に見間違われた。義兄なんだけどなぁ……確かに琴歌さんに比べて身長は低いけどさぁ。

 ︎︎まぁそんなことはどうでも良くて、今までクリスマスにお出かけなんて経験したことないからなんだか新鮮だった。


「このスノードーム、どこに飾りましょうか?」


「うーん、リビングのどこかに置けそうな場所があったと思うから帰ったら確認してみようか」


なんか人が集まってる方に移動したらでっかいクリスマスツリーがあって恋人同士で写真を撮ったり、ただそのツリーを撮ったりしてる人がいっぱい居た。


「せっかくなので写真を撮って帰りましょう。あの人たちが撮り終わったら私達も一緒に撮りましょう」


「誰かと写真を撮るなんて久しぶりだなぁ」


クリスマスツリーの下で琴歌さんと一緒に写真を撮って僕達は家に帰った。今日は僕にとって特別で、忘れられない日になるだろう。

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